編集室より

10月といえば、何を連想されますか。芸術の秋、食欲・スポーツ・読書の秋・・・全部!という方には「こどもの行事 しぜんと生活10月のまき」(2012年小峰書店)をお勧めします。

表紙にあるように稲刈・収穫、自然のめぐみとお祭りは切っても切り離せません。この本は、〈衣替え〉に始まり、どんぐり、渡り鳥、星空などの自然、結婚式や運動会そしてハロウィンにいたるまでページを埋めつくす絵と情報で、こどものみならず大人も多いに納得、感心する内容です。

米づくりや古来日本人が親しんできたお祭りや風習がいつ頃始まったのかがわかる巻末の歴史年表もこの本の大きな特徴です。
あとがきをご紹介します。

10月のあとがき

神がみと悪魔のあつまり

(引用はじめ)
10月は日本の各地の神がみが出雲大社にあつまり、出雲(今の島根県東部)以外の場所には神がいなくなるので「神無月」とよばれました、各地には、わずかに「えびす」と「かまど神」がのこり、留守をまもるといわれてきました。

ところが、西洋では、10月末に死者の霊や魔女や化け物たちが山頂にあつまるという伝説がもとになって、ハロウィンの行事がうまれました。

一方は神がみのあつまりにたいして、一方は悪魔のあつまりというこのちがいは、たんに神話や伝説、空想上のちがいというより東洋と西洋のちがい、すむ人びとの考えや文化の差異を示している例のように思えます。
(引用おわり)
なお、本文はたて書きで全ての漢字にはふりがながありますが、ここでは省略しました。

ハロウィン(10月31日)のページより。