2017
1951年制作の幻灯作品「くりひこ うりひめ」は、かこさとしが川崎でセツルメント活動をしていたなかで大型紙芝居などにして子どもたちに見せていた創作昔話が元になっています。かこさとしらしい線で描かれた人々や動物などを見ることができる大変貴重な作品をご覧ください。
以下に情報があります。
http://www.city.toshima.lg.jp/134/bunka/1705301317.html
下は幻灯、紙芝居、絵本などかこさとしの創作について本人が語ったが語った「加古里子 絵本への道ー遊びの世界から科学の絵本へ〜」(1999年福音館書店)。本作についても興味深い記述があります。
福音館書店「こどものとも」創刊60周年記念
「だるまちゃん」シリーズなどでおなじみの福音館書店「こどものとも」60周年を記念しての展示会です。「かみなりちゃん」の雲にのっているような写真が撮れたり、だるまちゃんに会えたり。土・日曜日には「だるまちゃん音頭」をおどろうの企画もあります。お近くの方は是非どうぞ。
なお、「だるまちゃん音頭」は当サイトスペシャル「だるまちゃん音頭を聞こう!歌おう!!」から、あるいは以下からダウンロードできます。
http://www.fukuinkan.co.jp/ninkimono/daruma/ondo.html
本の命 息吹き返させる情熱
読者リクエストが有力な決め手
朝日新聞土曜日の特別版のレポートコーナーでは「本の復刊」を特集、その背景を探る。かこさとしの作品も、デビュー作品「ダムのおじさんたち」をはじめ、昔話の本、社会の本、化学の本など数多く復刊されている。
以下をご覧ください。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13045885.html
上は「かがやく年月 化学のこよみ」を最新情報を加え改題した「世界の化学者 12か月」(2016年偕成社)とシリーズで復刊中の「しゃかいの本」(復刊ドットコム)
下は5冊シリーズの遊びの本。題名の最初の文字を読むと「かこさとし」となり遊び心と遊び満載(復刊ドットコム)
隠れたファンが多い昔話シリーズ(上)は、物語と共に絵の迫力も魅力。
本当の優しさ、強さを考えさせてくれる心に残る本。
左は、いつもとは違った雰囲気の絵で展開する「こまったこぐま こまったこりす」(2017年 白泉社)。右は、実話を元に絵本化した「しろいやさしい ぞうのはなし」(2015年復刊ドットコム)
「夢の超特急」そんな言葉とともに東京オリンピックを前にした昭和38年、1963年に開通した新幹線ですが、今でこそ昭和レトロと思われる丸い形の先頭車両は、従来の汽車とは全く違う未来の象徴に見えました。
そんな姿が登場する「しんかんでも どんかんせんでも」(1983年童心社)が、2017年7月25日に復刊ドットコムより復刊されます。
いなかのおばあさんのお見舞いにでかける少年「てっちゃん」とお母さんが乗る新幹線は、食堂車があった時代のものです。当時は食堂車の壁に設置された時速計に表示される数字に目を見張りました。子どもだけでなく、大人にとっても夢の乗り物だった超特急が描かれています。
新幹線を降りた「てっちゃん」たちが乗り継ぐのは新幹線とは対照的な「どんかんせん」。この本が書かれた1983年当時空気を運んでいると言われすでに問題になっていた地方の鉄道の状況が伝えられます。「てっちゃん」にとっては「しんかんせん」も「どんかんせん」も大事で忘れられない貴重な体験になったのですが、著者のあとがき(1983年のまま)は次のようにあります。
あとがき
(引用はじめ)
早くてきれいで安全なーーー新幹線は、鉄道技術の粋として、その名は世界中にとどろき子どもの本にもたくさん取り上げられています。
しかし遠く離れた地方に住む人びとの生活と、都市を結ぶキズナとなっていた数々の支線は、経済的に赤字だからとして、人員がへらされたり、設備がどんどん悪くなり、廃止されようとしています。
恐ろしいことは育児や教育の場でも新幹線が讃えられ、鈍カン線(傍点あり)は見捨てられているという事です。
かこさとし
(引用おわり)
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