お知らせ

科学と子どもは「正直」

「健やかに」創作の思い凝縮

本年11月に刊行された「みずとはなんじゃ?」は、科学の面白さを絵本で伝える先駆者であった加古里子の遺作にふさわしい優れた科学絵本、として紹介。

同年12月5日には、山梨日日新聞にもほぼ同内容で報じられました。

2018年冬号(通巻第69号)に、かこさとし特集です。
最新刊『みずとはなんじゃ?』(小峰書店)の絵を描くことを託された、鈴木まもるさんのインタビー、久しぶりの重版となった『すばらしい彫刻』(偕成社)や新刊『いろいろおにあそび』『たこ』(福音館書店)、かこさとしのライフワーク『伝承遊び考』(小峰書店)や科学をテーマにした紙芝居の数々(童心社)の紹介に加え、生まれ故郷の福井県越前市にある公園や絵本館、『からすのパンやさん』(偕成社)をいかに楽しく遊ぶかのアイデア等盛りだくさんの特集です。

http://www.jpic.or.jp/konohon/

2018年11月に発売以来、大好評の『みずとはなんじゃ?』
かこさとしに代わり絵を担当することになった鈴木まもるさんと小峰書店編集部の小林美香子さんが、この本の出版までの経緯を振り返り、この本の魅力を詳しく語ります。

https://www.ehonnavi.net/specialcontents/contents.asp?id=429

福井県越前市のふるさと絵本館2階では展示替えを行い、2018年11月15日から2019年3月17日まで『かこさとし・むかしばなしの本 でんせつでんがらでんえもん』の全場面を展示しています。この物語の主人公は欲深い、でんえもん。強欲な人というのは昔話でもよく出てきますが、加古の描く欲張りでんえもんの表情の微妙な変化とどこからやってきたのか不明の謎の老人の鋭い眼光など、だるまちゃんやからすのシリーズ作品とは異なる絵のタッチは必見です。

帯には、加古のあとがきの言葉から引用してこうあります。
「自己に対しては、強いおそれとつつしみを抱き、そして、社会の歪みや制度の悪に敢然と立ち向ってほしいというのが、この物語に託した願いです。 かこさとし」
(あとがき全文は、当サイト「あとがきから」コーナーで2017年6月16日に紹介していますのでご参照いただければ幸いです。)

加古は20代の頃から全国各地に伝わる民話に興味を持ち研究していました。むかしばなしの本は5冊シリーズで、絵本館での展示は『かいぞくがぼがぼまる』『てんぐとかっぱとかみなりどん』に続き3作目となります。88歳の米寿を記念して全国の図書館に寄贈した絵本『矢村のヤ助』も若い頃に創作し、川崎セツルメントで子どもたちに語り聞かせてた作品です。

今回の展示では、絵本館にほど近く加古の墓所がある引接寺(いんじょうじ)の石仏にまつわる昔話もご紹介しています。冬の炉端で語られることが多かった昔話には、人々がお話しを通して子や孫に伝えたかった大切な思いが込められています。今に生きる私たちにとってもそれは貴重なものであることに違いないはずです。

2018年11月30日深夜23時15分から始まるNHKラジオ「ママ☆深夜便」。翌日12月1日午前1時台で杉浦太陽さんによる朗読『だるまちゃんとてんぐちゃん』をお楽しみ下さい。アンカーは村上里和さん。番組に関しては以下をどうぞ。

http://www.nhk.or.jp/radio-blog/bangumi/mihonichi/309756.html