編集室より

2022/06/13

じゃんけん

じゃんけんを知らない子どもはいない、と言っても言い過ぎではないくらい、じゃんけんは子ども時代の決め事には無くてはならないものです。そのじゃんけんの歴史、さまざまなじゃんけんに加え、じゃんけんを始める時にどんな言葉を使うのかを調べ、まとめられているのが『伝承遊び考』シリーズ最後の4巻『じゃんけん遊び考』(2008年小峰書店)です。

じゃんけんのはじめにかける掛け声自体も遊びの一部ととらえるかのように子どもたちは楽しみます。地域によって多種多様、その長さもまちまちで、こんなにも沢山あるのかと驚かざるをえません。時代の影響をうけ変遷していく様子も著されていますが、そこに収録されている多くは昭和そして一部は平成の時代の資料、実際に遊ばれていた記録に基づきます。

絵入りで紹介されている面白い例を一つだけご紹介しましょう。
「じゃんけん じゃのみち へびのみち どくじゃに かまれて ばったん きゅー」大変です!
他にも芋尽くし、下駄尽くし、アイスクリームやコンビニの名前が出てきたり時代を感じさせるものがいろいろあります。

さて令和の時代、どんなじゃんけんが子どもたちの間でされているかといえば、ふと耳にした「カレーライス」や「グリンピース」という掛け声で楽しそうにじゃんけんしている学校帰りの小学1ー2年生の姿に思わず、聞き耳をたててしまいました。

グーはグーから、チョキはチョーから、パーはパーから。子供達の大好きな「カレーライス」がじゃんけん開始の合言葉。筆者が幼い頃は、「じゃんけんぽん」といきなり始めましたが、その後テレビの影響で「最初はグー」。ずっとそのままだと思っていましたが、やはり進化していたことを知りに、なんだか嬉しくなってしまいました。皆さんの周囲では、じゃんけんのはじめの掛け声はどんな言葉ですか。