編集室より

2018/03/14

ランドセル

小学校入学の思い出はランドセルとともによみがえってきます。背中より大きなちょっと重いランドセルは小学1年生にとって大人に近づく自覚を促す特別な道具のようでもありました。

加古作品にも、そんなランドセルを背負った小学1年生が登場します。上は、『ことばのべんきょう 2くまちゃんのいちねん』(1971年福音館書店)、下は、『こどものカレンダー4月のまき』(1975年偕成社)で、当時の小学一年生の姿を現しています。昭和時代の小学生はまさにこんな感じでした。

『おたまじゃくしのしょうがっこう』(2014年偕成社)は、「おたまじゃくしの101ちゃん」の続編です。小さなおたまじゃくしのたちに後足が生え、ランドセルを背負って「いちべえぬま小学校」にはいって勉強をします。ずらりと並んだランドセルは小さくてカラフル。

3月13日に出版された、かこさとしが小学校卒業にあたり学校で書いた作文と絵からなる『過去六年間を顧みて』(2018年偕成社)は、満開の桜の下ランドセルを背負った自身の小学校入学の様子から始まります。今から85年以上前の小学校一年生。

桜の開花時期が早まっても、いつの時代でも 日本人にとっては入学式に桜は欠かせないもののように思います。