編集室より

入園や入学前のこの季節、持ち物に名前を書いたり、自己紹介で名前の由来を話す機会が多いことでしょう。名前の由来を聞くと、一度で名前を覚えられるように思います。

小説であれドラマであれ、登場人物の名前は、作者の思いが反映され気になるところです。こども時代の筆者はサザエやカツオは貝や魚の名前だとは知らず、後になってその命名の妙に気付きました。

『こどもの行事しぜんと生活』に登場する大家族の名前は大変ふるっています。全部答えられたら、かこさとし検定(?!)1級レベルでしょうか。

暦に関連する名前としては、1月生まれのムツキにいさん、4月のセイワとうさん、5月のアオイじいさん、6月ミナかあさん、8月生まれのボンちゃん、12月生まれのトウジくん。10月生まれのカンナちゃんは夏の花のカンナではなく、神無月からとられたものです。

花の名前をもっているのは、きくばあさん(9月)、文化を反映し風情があるのは11月生まれのユキミねえさんです。

そしてネコのアル(2月うまれ)は中国語の2からです。

イヌのマルス(3月)はフランス語、カナリアのユーリ(7月)はその月のドイツ語名に由来しますが、各々「古代ローマ時代(紀元前8世紀)、3月にはマルティウス(軍神月)という名前がついていた」ことや「古代ローマの政治家ユリウス・カエサルが紀元前45年に暦をあたらしくしたとき、自分の生まれ月の7月のことを自分の名前「ユリウス」とよぶことにし」たことに由来すると説明があります。

登場人物が案内する各月に関わる行事や文化、自然の話題をお楽しみください。