編集室より

創作料理というのがありますが、『からすのそばやさん』(2013年偕成社)には名前も愉快な創作料理が目白押しです。

筆者は幼い頃、きつねうどんとかたぬきそばとか、不思議な名前だなあと思ってその由来を尋ねたものです。その延長でしょうか、「にゃんにゃんそば」「おおかみそば」。ここからは言葉遊びのようになって「さんぞくそば」「かいぞくそば」。「れんぞくそば」とは、ざるが重なっていますから、おかわり付きということでしょうか。

月見うどん、花見うどん、雪見うどんは、なるほどありそうですが、夕焼けうどん(!)や真夜中(?)うどんは、どうやらその色合いによる命名のようです。「みけねこ」うどんは3色のうどん、「わんわん」うどんは、犬の顔が具材で表現されているキャラうどんです。

ラーメンに至っては「ちゃんばらラーメン」「かみなりラーメン」など再現が難しそうですが、「スタミナスパゲッティ」なら作れるでしょうか。残念ながらレシピのご用意はありませんので、絵をじっくり観察してから腕をふるっていただくしかありません。

下は最後の場面です。そばやさんのそれぞれの名前がついた麺類を是非ご賞味ください。

『からすのそばやさん』の絵は、こども陶器博物館で開催中の「かこさとし おいしいもの展」(2022年6月5日まで)で展示しています。