編集室より

2022/01/17

海底火山

地震、津波、火山という言葉が毎日報じられ、2年前コロナ禍が始まった時と同様に関連の記事や歴史に対処方法のヒントはないものかと慌てて探している自分がいます。

地震が起きるたびに見るのが『地球』(1975年福音館書店)。あらためて見たこの場面(p23ーp24・上)の右端、海の中の「火山岳」が噴煙をあげています。そして次の場面(下)では太平洋の真ん中あたりにある「火山岳」の下のマグマだまりも描かれていて、そのさらに右には中央海裂とあります。

地球はその7割が海に覆われているわけですから、海の下にも火山があることは、明神礁や西之島の例があるのに、軽石の被害が出るまでその重大さを深刻に受け止めていなかったように思います。

以前にご紹介した『ひをふくやま マグマのばくはつ』(2005年農文教)には、その明神礁や西之島(上)のこと、日本各地の火山の歴史とともに、ベスビオス火山の噴火でポンペイの街が火山灰に埋もれ多くの人々が犠牲になったことがかかれています。

そして本の後ろ見返しには〈せかい かくちの かざん〉(上)が地図に点で表されていて、驚いたことに海底火山も含まれています。それを見るとニュージーランドの北北東、トンガ王国の付近にたくさんの火山が並んでいることが(下)示されています。大西洋や南極海にもしるしがあり海底火山ということでしょう。

ふだん目にすることができない海の中や海底を含めて地球を知ることの大切さを、被害の様子がわからない心配の中、痛感しています。