編集室より

開催中の「かこさとしの世界」展、会期半ばの2022年11月6日、秋晴れに恵まれた群馬県立館林美術館に出かけました。
美しい紅葉を見ながら館内へ。

ギャラリートークの代わりにスペースをゆったりとって対面での講演会を致しました。

展示作品を中心に、主に加古のデビューまでの作品を見ながらその背景、「かこさとしの世界」がどのように立ち上がっていったのかをお話しました。


また、川崎セツルメント活動のご紹介を兼ね、サプライズとして渋谷Bunkamuraで初公開した、かこの描いた幻灯用の下絵をもとに作成した「ぼくのかあちゃん」と「自転車にのってったお父ちゃん」をご覧いただきました。

詳しくは、『かこさとし 子どもたちに伝えたかったこと』(2022年平凡社 )で紹介しています。また、同名の手描き紙芝居子は『かこさとしと紙芝居 創作の原点』(2021年童心社)や『かこさとしの世界』(2019年平凡社)に掲載されています。

この2作品はかこがセツルメントで直接関わった子どもたちの書いた作文をもとに、舞台となる製鉄所をかこが見聞してまとめ上げた作品です。戦争や過酷な作業の中で父親を亡くした子どもとその家族の気持ちが痛いほど伝わり、会場の皆様は大変熱心にご覧くださいました。

1時間半ほどの会でしたが、講演後ご来場の方々とお話することもでき、心に残るひとときでした。

本展示会では写真コーナー(上)以外でも、広い館内で写真撮影ができる場所がありますので是非、記念にどうぞ。