編集室より

この本は1977年童心社より刊行された、かこさとし からだの本10冊シリーズの第7巻です。
「上がり目、下がり目、ぐるっとまわしてニャンコの目」と筆者の小さい頃は、目の横に指を置いて遊んだものです。この題名は、そんな言葉遊びから考えられたものに違いありません。

この本を書いた当時、加古は近視でしたがその後緑内障を患い、目の寿命と命の寿命が等しくないことを身をもって知ることとなりました。40年以上過ぎ、受動喫煙に関しては改善されてきた一方、乳児の頃からスマホを見るお子さんもあるとか、目の健康が気になります。あとがきをお読み下さい。

あとがき

(引用はじめ)
私は、残念なことに近視でメガネをかけています。ですから、良いお手本ではないのですが、もっともっと多くの人が、目の大切なことに関心をむけてもらっても良いように考えている一人です。

例えば、子供たちの目の高さは、ちょうど大人の腰や手のあるところなので、人ごみでとげとげのあるハンドバックやとがったつめや、ひどいときには、火ついたタバコによって子どもの目が、傷つけられたことを私は、いくつも知っています。

マユゲやマツゲや涙やまぶたや角膜など何重にも生物学的に目を保護しているにもかかわらず、外部ではひどい無関心と乱暴な危険が、まかり通っているのに不思議な思いを抱いているところです。
(引用おわり)