『遊びのの四季 ふるさとの伝承遊戯考』(1975年じゃこめてい出版)および、増補版(2018念復刊ドットコム)を底本として、文庫化したものです。文庫にするにあたり改題し、16ページにわたるオリジナルカラーページで、子どもの遊びのまつわる挿絵や写真を収録。また、文庫版付録として「越前武生という町のこと」(「文藝春秋」2014年7月号)を掲載。解説は美術史家の辻惟雄氏。
「彼らと出会わなかったら、ぼくは絵本作家になっていなかったと思います。つまり僕こそが、子どもたちに弟子入りすることから始めたのです。」 敗戦後の思いをそう語る著者の目に震災と原発事故を経たいま、現在と未来はどう映るのでしょうか。絵本に込めた願い、生きるということ、子どもに伝えたいこと。柔らかい名調子で語られる初の語りおろし本は、尊敬してやまない子どもたち、そしてすべての親への応援歌です。