お知らせ

2025

本年お楽しみいただきました鈴木愛一郎による福井新聞日曜エッセイ【時の風】「加古里子をめぐる人々」はいよいよ最終回第6回となりました。

最後を飾るのは加古が20代半ばから約20年間毎日曜日に川崎市で活動していたセツルメント活動にも参加した経済学者馬場宏二氏についてです。

若い頃から歯に衣着せぬ口調で有名だった氏は大変な勉強家で物事を深く思索する方だったようですが、実はこれからの社会に関して、加古との共通の所見持っていたようです。

2025年11月 福井新聞日曜エッセー かこさとしをめぐる人々6

上は加古が経済という観点から執筆した絵本。

『ぎんぎらぎんこうものがたり』(1983年童心社・左端)は昭和時代の銀行の仕組みを解説しています。
『からすのやおやさん』(2013年偕成社)は「商売や物を売買するしごとのだいじな要点」を描いています。
右端の『やすくておとくなあそび お金と経済のからくり』(1992年農文協・下)の表紙にある言葉「生産力の発展が暮らしをゆたかにするそういう時代はすでに終わった」や裏表紙の「みかけの商品価値だけましていることが問題である」は出版された時期を考えるとかなり先の見通しをここで伝えていることに驚かされます。

長い間、越前市ふるさと絵本館の絵本館の館長をつとめられ、現在も絵本館で小さなお子さんと親御さん向けの講座などを数多く担当されておられる元絵本館館長の谷出千代子先生が、この度、地域文化功労者として文部科学大臣表彰を受けられることとなりました。

絵本館のさまざまな活動に熱心に取り組まれたことに対してのご受賞に、心よりお祝いを申し上げます。

2025年4月、絵本館の開館館記念のイベントで『くらげのパポちゃん』工作を手にする谷出先生。

秋が深まってまいりました。

みのりの秋、新そばの季節でもありますので『からすのそばやさん』の絵を飾っていただいています。

そばにとどまらず、うどんやラーメン、そしてパスタも登場するお客様サービス満点の「からすのそばやさん」のメニューをぜひご堪能ください。

詳しくは以下でどうぞ。

藤沢市図書館 かこさとし額 2025年11・12月

越前市絵本館は来年の かこさとし生誕100周年に向かいすでに展示で様々に工夫してお伝えしておりますが、そういった要素が盛り込まれている企画展を今回福井新聞で写真とともにご紹介いただきました。

12月1日までデビュー作『だむのおじさんたち』全点と絵本には使われなかった幻の2点も合わせて展示、また「だるまちゃん」シリーズの1作目『だるまちゃんとてんぐちゃん』を下絵を合わせて展示しています。

この2作品を間近でご覧いただける機会は貴重なものです。
展示内容については当サイトでもご案内しております。↓

かこさとし公式サイト 2025年12月1日までの絵本館展示 

福井新聞の記事は以下でお読みいただけます。
(2025年11月11日更新)

2025年11月11日 福井新聞 越前市ふるさと絵本館企画展

2025年11月8日 福井新聞 絵本館企画展

11月9日に最終日を迎える「たけふ菊人形展」。
「菊人形」が終わると越前市はいよいよ冬支度に向かいます。近年は、かつてほどの大雪になることはないようですが、冬こそある意味、雪国越前市らしい雰囲気を味わうことができるのかもしれません。そんな越前市絵本館に出かけられてはいかがでしょうか。

2025年11月3日の福井新聞「越山若水」にあるように、この度文化勲章を受けられた美術史家の辻惟雄先生と加古は20代の頃、川崎セツルメント(ボランティア)活動でご一緒して以来の知己でした。

加古がこの受章を知ったならどんなにか喜んだことと思います。加古にかわり心よりのお祝いを申し上げます。

住まいが近かったこともあり加古が地元で講演する時に辻先生が来てくださったり、かこさとしが菊池寛賞受賞の際にはお祝いの文章を書いてくださったり、辻先生は本を出版されるたびに送ってくださいました。


最後にゆっくりお話しできたのは2014年、辻先生が『奇想の発見ーある美術史家の回想』を刊行された記念の対談で『芸術新潮』(上)に掲載されました。

二人で古いアルバムを見ながら半世紀前のセツルメント時代の話に花がさいたのはいうまでもありません。伝記『かこさとし 遊びと絵本で子どもの未来を』(2021年 あかね書房 鈴木愛一郎著)の巻末「 かこさとしをとりまく人びと」でもその時の写真と共に辻先生をご紹介しています。

あかね書房のかこさとし伝記

その巻末資料「かこさとしをとりまく人びと」に辻先生

そして加古の没後もお世話になりました。

エッセイスト賞をいただいた『遊びの四季 ふるさとの伝承遊戯考』(1975年じゃこめてい出版)を2021年『だるまちゃんの思い出 遊びの四季 ふるさとの伝承遊戯考』(文春文庫)として文庫化するにあたり辻先生に解説をお書きいただきました。本文と合わせてぜひお読みいただけたらと存じます。


編集者が語る『くらげのパポちゃん』(2025年講談社)

編集者さんを招いて本が出来上がるまでのさまざまを語っていただく講演会が開催されます。今回は『秋』(2021年)『くらげのパポちゃん』2025年、いずれも講談社)の編集にあたった五十嵐千恵子さんが登壇されます。

下絵など普段目にすることができない資料をお見せしながら本作りにまつわる裏話をお聴きいただけます。

詳しくは以下でどうぞ。

板橋区立図書館 私の作ったこの1冊 くらげのパポちゃん

昭和時代 20年以上にわたり朝日新聞に掲載されていた「サザエさん」は長谷川町子さんによる4コマ漫画で、筆者はこどもの頃楽しみに見ていました。

「サザさん」の4コマには当時の世相や風潮が描かれており、「サザさんをさがして」はそれを紐解いたり現在の視点で見たりするユニークなコーナーです。

今回のキーワードは「トーナス」(唐茄子)、つまりカボチャ。かこさとしのかぼちゃの思い出をほんの少しお伝えしています。

2025年10月18日サザエさんをさがして トーナス

『絵本への道』(1999年福音館書店)で触れている絵描き遊びにも「サザエさん」がある

大人気『どろぼうがっこう』の続編にはご存知のように『どろぼうがっこう ぜんいんだつごく』『どろぼうがっこうだいうんどうかい』の2作品があります。

その『どろぼうがっこうだいうんどうかい』にあるような競技をスポーツの日の10月13日、越前市ふるさと絵本館で実際に子どもたちが、親子さんが大いに楽しみました。

その様子が写真とともに報じられました。

2025年10月14日どろぼうがっこうだいうんどうかい

2025年10月14日中日新聞WEB絵本館で「どろぼうがっこうだいうんどうかい」

どろぼうがっこうならではのユニークな競技満載のだいうんどうかいプログラム

戦後80年の今年、藤沢市平和式典が広島市長と長崎市長の両氏をおむかえし開催されます。
パネルディカッションや基調講演のほか、若いひとたちによる絵本『くらげのパポちゃん』(2025年講談社)の朗読など、充実した内容です。

お申し込みは先着300人(参加無料)です。
詳しくは以下でどうぞ。

藤沢市平和式典 2025年11月15日