2025年2月13日夕方6時〜 NHK首都圏ネットワークで放映されました「かこさとし”未発表”絵本に向き合った孫は」

『くらげのパポちゃん』(講談社)絵本化の日々
2025年2月5日に出版された『くらげのパポちゃん』(講談社)の原稿は加古が1950年から1955年にかけて書いたものでしたが、その存在を確認できたのは4年ほど前。
絵本出版化が決まった1年ほど前から絵を描いてきた孫の中島加名の奮闘の日々をお伝えします。

2025年2月5日に出版された『くらげのパポちゃん』(講談社)の原稿は加古が1950年から1955年にかけて書いたものでしたが、その存在を確認できたのは4年ほど前。
絵本出版化が決まった1年ほど前から絵を描いてきた孫の中島加名の奮闘の日々をお伝えします。
「いぬのおまわりさん」や「サッちゃん」で知られる大中恩氏とかこさとしの出会いは、戦後まもない1940年代に遡ります。
加古が大学を卒業する前に、大学一の大教室で自らの脚本、演出で上演した童話劇「夜の小人」の劇中歌を作曲し、自らの合唱団を率いて指揮をしてくださったのが大中恩氏でした。
2024年、大中恩氏の生誕100周年を記念して各地でコンサートが開かれましたが、2025年にも福井で開催されます。『パピプペポーおんがくかい』(2013年偕成社)の最後の場面で歌われる「うみにうまれ いのちをつなぎ」を夫人の大中清子さんが歌われます。
テレビや新聞で話題となった、かこさとしの『くらげのパポちゃん』が絵本となって2025年2月上旬に刊行されます。
1950から55年にかけて原稿が書かれた本作は、戦争に行く途中、南の海で亡くなった少年の父親のことを偶然知ったくらげの「パポちゃん」が、南の海を目指して、父親の行方を探す冒険物語です。
残念ながら、加古の原稿には絵がありませんでしたので、加古の想いを受け継ぎ、孫の中島加名が絵を描きました。
ともに1926年生まれ松居直さんとかこさとし。
加古が展覧会に出した1枚の絵のハガキがきっかけで福音館書店の名編集長松居さんと出会うこととなり、かこさとしの絵本への道が始まりました。
加古のデビュー作『だむのおじさんたち』、科学絵本『かわ』そして『だるまちゃんとてんぐちゃん』をはじめとする多くの絵本を出版、松居さんに励まされ2011年には長い時間がかかった『万里の長城』も刊行することができました。
二人の運命的な出会いによって誕生した数々の絵本は今も私たちに多くのことを伝え語りかけています。
短期間ですが、記念すべき絵本の表紙絵を展示いたします。どうぞお出かけください。
北陸新幹線が福井まで延伸して話題ですが、今から100年前、かこさとしが生まれる前の年に開業した福井鉄道福武線の旅、番組後半で越前市ふるさと絵本館をご紹介。以下でご覧ください。
童話集第1巻が出版されたのは昨年9月末のことでした。それからこの春までに全10巻の出版が完結しました。
巻末に解説を書いてくださった野上暁さんが,かこさとし童話集に込められたメッセージを野上さんが紐解きます。聞き手は5年の歳月をかけて編集にあたられた偕成社千葉美香さん。ご参加をお待ちしています。
2024年6月5日川崎市政100周年を記念して、川崎市鹿島田の北野書店主催の鈴木万里講演会「かこさとし絵本の原点かわさき」が川崎市国際交流センターで開催されました。
それに先立ってオンライン対談第1回にご登場いただいた藤嶋昭先生のご挨拶と講演会に続いて行われた川崎市教育長・小田嶋満先生との対談を以下でご視聴いただけます。
夏休みの読書案内の一助になれば幸いです。
『かこさとし童話集⑥生活のなかのおはなし〈その1〉』に収録されている「ぼくの母ちゃん」は川崎セツルメント(ボランティア)活動を始めた1950年代はじめの頃、勉強に来ていた子どもが書いた作文と加古が世話をしていた日曜日の遊びや絵を描く時間に子どもたちが描いたものをもとにして加古がつくりました。
戦争で父親を亡くした母子の様子が小学生の「ぼく」の視点で語られます。1953年には新聞にも掲載、大きな掛け図式の紙芝居にして子どもたちに見せたり、子どもたち自身が東大の五月祭で発表したりしていました。
後に加古が幻灯用の絵を描き、幻灯会社がそれをもとにフイルムに直に着色して販売され,その収入がセツルメント活動の資金に充てられました。
今回の上映会ではその幻灯をご覧いただきながら活動弁士による口演付きで上演します。解説は鷲谷花さんです。
日時:2024年8月18日(日)13:30〜15:30
会場: みらい大明(豊島区池袋3ー3ー8)スタジオ
定員:30名(事前申込・先着順)
対象:小学生以上
料金:無料
詳しくは以下をどうぞ。