編集室より

てまりうたを思い出させるような題名で、[遊びの歌劇舞踏会]という副題がついている本書は、世界各地のこどもの遊びや行事を紹介する内容です。

ぶらんこやぶらさがりは世界中で大変古くから遊ばれていたこと、けん玉遊びはヨーロッパやエスキモーの人たちも遊んでいるとか、こどもと仲良しの動物なども紹介されています。遊びからお国柄がしのばれますし、共通点も見つかり楽しさいっぱいの絵本です。

一方、そのあとがきには、こどもたちの健やかな成長を脅かすものへの歯に衣着せぬ言葉があります。

あとがき

地球人は、多くの国・民族に分かれていますが、30億年前、地球に生まれた生命が進化し、4百万年前現れた人類祖先の皆一族と言えましょう。その後の居住条件や食性が、変化と多様をもたらしたのは、すばらしいことです。胎乳児期は、もちろん、幼少期の子どもは、基本的に全世界同じ経過をたどることを思えば、国や民族間の対立抗争は悲しいより暗愚なことです。この本は、そうした大きな喜びと、政治家や経済関係者への責任告発を込めてつくりました。