2017年9月1日〜11月12日 ふるさと絵本館にて「たべもののたび」複製原画展示
いよいよ食欲の秋。美味しい食べ物は、体の中で一体どうなるのでしょうか?
小さいお子さんのそんな疑問に応えるべく、理解できるように楽しい絵と平易な言葉でわかりやすく説明する絵本『たべもののたび』(1976年 童心社)の全ページが揃って越前市ふるさと越絵本館で展示されます。
(尚、展示入れ替え作業のため、絵本館は8月29・30・31日は休館となります。)
下は前扉。硬券の切符が描かれています。
あとがきをご紹介しましょう。
(引用はじめ)
私は、ちいさいとき「どうして、おしっこやうんこは、きたないの。」と親に質問して、なんていやな子だろうと思われたことがあります。おいしいきれいな食事をたべたのに、ただ、からだの中を通過しただけで、それが世にも最悪最醜となるのが、どうもふしぎにおもえたのですが、とてもそんな心情など説明できませんでした。
後年、専門医から健康者の小水ほど無菌で清浄なものはないと聞いて、安心したものです。
この本は、そうした幼い頃のいやな子の思い出にこたえるためと、公害列島汚染衛星といわれる現在、どうしたら、子どもをまもり育てられるだろうかを考えて、かいたものです。
摂取した食物の栄養物や水分は、血管を通じて体内に吸収、処理されるのですが、子どもたちの理解のために簡明にしてあります。必要ならご指導される際、補足してください。
(引用おわり)
あとがきにもあるように、この本が書かれた今から41年前 、日本は公害が社会問題となっていました。川、海の汚染、排気ガスや煤煙など空気の汚染の問題が連日マスコミで大きく取り上げれていました。
40年経た今日きれいな川に魚が戻ったという嬉しいニュースがある反面、空気、土壌、海の複合汚染や放射能という新たな問題を抱えている現状に著者の思いは、いかばかりでしょうか。