出版情報

子ども・社会を考えるシリーズ

『父の話をしましょうか〜加古さんと松居さん〜』NPOブックスタート編)

2019年7月15日、石川県小松市立空とこども絵本館で行われた講演会【父の話をしましょうか〜「加古さん」と「松居さん」】を元に編集、加筆、一部書き下ろしたもので構成された講演録が、編集者さんのお計らいで加古の誕生日3月31日に合わせて出版されました。

語ったのは、松居直氏長女で作家の小風さちさんと加古の長女・鈴木万里。裏表紙(下)には以下のご紹介文があります。

(引用はじめ)
「時代に合った絵本を作りませんか」 敗戦からまだ10年も経たない混乱期。日々の生活を成り 立たせるのに精一杯の日本で、だからこそ、子どもたちに 明るい未来を約束しようと、新しい絵本作りに挑戦した作 家の卵と若き編集者がいました。加古里子と松居直。ふた りはどのように「時代に合った」かつ「子どもが繰り返「 楽しむ」絵本を生み出し、日本のみならず世界にも絵本の 種をまき、育ててきたのでしょうか。その出会いと仕事の 一端を、娘たちが貴重な資料をまじえて語り合います。
(引用おわり)

冊子に関しては以下に情報があります。

ブックスタート講演会


また、2019年7月の講演会に関しては、以下の小松市のホームページでも紹介されています。

父の話をしましょうか

多様性という言葉が盛んに使われる昨今ですが、アイヌの兄妹を主人公にした絵本『青いヌプキナの沼』が復刊されました。
表紙に描かれた二人の厳しいまなざしは一体何を訴えているのでしょうか。ヌプキナとはスズランのことです。大人の方にも是非お読みいただきたい作品です。

このあとがきは、当サイト「編集室より」で2月6日にご紹介しましたが、改めて掲載致します。

あとがき

(引用はじめ)
同じ人間でありながら、肌の色や風習が違うと言うだけで、地球上では、いまだに争いや憎しみが絶えません。しかもそれは、中近東やアフリカの例に見るように、人間の心を救うはずの宗教がさらに対立を激しくさせていたり、インディアンや黒人問題に見るように、文明や開発の名のもとに非道なことが行われてきました。そしてそれらの事は、何も遠い国の古い事件ではなく、この日本でも起こっていたし、今なお形を変えて行われていることに気づきます。

強大な武器や圧倒的な経済力、あくどい策略によって、勝者は輝かしい歴史を書き上げます。しかし、反対にそれによって奪い取られ、追いはらわれ、閉じ込められた側には、わずかな口伝えしか残りません。そうした小さな伝説や名残の中から、ふと耳にした白いヌプキナ(すずらん)の花の物語は、涙の連なりのように私には思えました。汚れた栄光で見失ってはならないものを、埋もれてはならないものを、この国の中で、この国の子どもたちに知ってほしいと思ってまとめたのが、このお話です。 かこさとし
(引用おわり)

50周年特大号

かまくら春秋社から毎月出版されている『かまくら春秋』は2020年4月号(600号)で50周年を迎え記念特大号にはこの50年に執筆された各界名士の貴重なエッセイが再登場し、大変贅沢な内容です。

3月号に続き、「父母の肖像」コーナーでかこさとしの後半生にまつわる思い出をご披露しています。お読みいただけたら幸いです。下は、加古が半世紀近く居をかまえた藤沢とかかわりのある絵本『からたちばやしのてんとうむし』(1974年偕成社)。

科学をもっとおもしろく

開け!科学の扉⑧

特別企画:かこさとしさんのセツルメント活動に見る科学普及の原点

科学の感動をこどもたちに届けられるようにと東京応化科学技術振興財団の助成によって刊行されているシリーズの第8巻。かこさとしが社会人になったばかりの若い頃から20年間取り組んだ川崎セツルメントのボランティア活動を紹介。こどもたちの自主性、創造力を養い、賢く健やかに育って欲しいという願うその精神は、この本に登場する、科学の魅力を伝えようと各地で活動を続ける様々な取り組みに通じるものがあります。

かこさとしがこどもたちに見せていた紙芝居はのちに絵本『あかいありとくろいあり』(上)『わっしょい わっしょいぶんぶんぶん』(下・いずれも1973年偕成社)として出版され現在でも読まれていますが、その元になった絵や写真も掲載しています。

また、『太陽と光しょくばいものがたり』(2010年偕成社・下)の共著者でもあり親交のあった藤嶋昭先生の言葉や日本科学未来館の紹介もあります。

かこさとしが遺した、ユニークなクリスマス絵本が復活!

2019年9月3日発売 モエ10月号でも紹介

1986年に同名で刊行されていたこの絵本。『こまったこぐま こまったこりす』(白泉社)につづくファンタジー作品を是非、お読み下さい。クリスマスが一層待ち通しくなること間違いなしです。

あとがきをどうぞ。

あとがき

(引用はじめ)
キリスト教徒の少ない日本の子でも、クリスマスはとても待ち遠しい日となっています。特にそれはサンタの存在によって、鮮やかに、そして、快く印象付けられています。しかも、そのことが地球の北の冬、氷雪や厳しい寒さと強く結びついています。それゆえでしょうか、全世界からサンタ宛の手紙に、北欧フィンランドの郵便局が返事を送り続けて子供たちの夢にこたえています。

もちろん、夏である南半球の子供たちも、サンタの来訪を待ちわびています。何世紀も前から伝えられているように、たった一日で地球のすみずみの各家庭を、いっせいに訪れることができる不思議なサンタの謎と、その秘密の全部をすっかり明らかにしたのが、この本です。どうぞ、まだ知らない子どもさんがいたら、そっとこの本をわたしてあげてください。
かこ さとし
(引用おわり)
本文は縦書きです。

『科学者の目』が新版となって7月12日に刊行されます。
1974年に発行されたハードカバーを底本に、かこさとしによるイラストを大きく、巻末の科学・技術史略年表、あとがきを新たにしての出版です。

応用化学が専門であった工学博士、技術士(化学)のかこさとしが、自らの科学者としての目で鋭く見つめ、人間としても興味を抱いた古今東西の科学者を独自の視点で紹介します。
小学生から大人まで、誰が読んでも発見と驚き、感動を覚える41人の物語を是非お読み下さい。

「真の科学者とはどうあるべきか」帯に書かれている言葉ですが、かこさとしのまえがきには次のようにあります。
(引用はじめ)
古来からすぐれた科学者たちは、めぐまれない人びとのため、科学の力が役立つようさまざまな苦心をし、努力をかたむけてきました。それを知ってほしいと思って書いたのがこの本です。真の科学者とはどういう態度でなければいけないかを知り、科学をおそれたり毛ぎらいするのではなく、私たちのものとして使いこなすようにしてほしいと願って、この本をまとめました。
(引用おわり)

『新版 科学書の目』を復刊 文化通信社

https://www.bunkanews.jp/article/206174/

2019年10月18日発行「図書館教育ニュース」第1511号〈かがくの本っておもしろい!〉や、同年11月号「さぴあ」の本の紹介コーナで取り上げられました。

また、全国図書協議会選定図書になり、2019年11月1日号「学校図書館速報板」、「子どもと読書」2019年11-12月号、「子どもの本棚」2020年1月号に書評が掲載されました。

2019年6月15日から、ひろしま美術館で「かこさとしの世界ーだるまちゃんもからすのパンやさんも 大集合!ー」が開催される(2019年8月4日まで)のを機に全国巡回展公式図録が刊行されます。

一般の書店でも販売されますので、広島までは行けない方もその世界を図録で存分にお楽しみいただけます。

A5版で持ちやすく、全168ページにぎっしり原画や下絵も並び見応え十分な上、現在入手が難しい加古著作の一部も掲載しています。

展示会初公開の絵画作品の他、これまで未公開のものも図録には収められ、解説を読み進むうちに、かこさとしの世界が一層味わい深くなってきます。

「石段からおちたシカどんの傷」・「ないたヤマセミくん」

『母の友』4月号に続き最新7月号に、「読んであげるお話のページ」として未発表の「イノシシ病院」シリーズの2篇を掲載しています。「石段からおちたシカどんの傷」と「ないたヤマセミくん」。挿絵も加古自身によるものです。モノクロではありますが丁寧な筆で加古の動物好きが伝わってきますし、イノシシ先生がなんとなく加古に見えてくるから不思議です。ひととき、加古の世界をお楽しみ下さい。

『母の友』の7月号の特集は福音館書店「かがくのとも」創刊50周年を記念し「子どもが科学にめざめるとき」。様々な分野で科学に関わる専門家が子どもの頃の興味深いお話をご披露しています。「かがくのとも」と言えば、加古は創刊された50年前に「あなたのいえ わたしのいえ」と「でんとうが つくまで」を出し全部で11冊をこのシリーズで刊行しています。

その中から「はははのはなし」(1970年)「だいこんだんめん れんこんざんねん」(1984年)の一場面は、6月15日からひろしま美術館で始まる「かこさとしの世界展ーだるまちゃんもからすのパンやさんも大集合!」でご覧いただけます。もちろん、だるまちゃんやからすの原画や初公開の絵が多数展示されます。ご期待ください。