出版情報

月刊科学絵本「かがくのとも」50年

今年は福音館書店の月刊科学絵本「かがくのとも」が始まって50年です。「あなたのいえ わたしのいえ」は、その最初の年1969年に、1970年「はははのはなし」「どうぐ」、1971年「ごむのじっけん」、1972年「だんめんず」といった具合に毎年加古作品がこのシリーズに登場しました。


ほかには1974年「たこ」、1976年「おおきいちょうちん ちいさいちょうちん」、1984年「だいこん だんめん れんこんざんねん」1999年「いろいろ おにあそび」、2001年「わたしもいれて! ふたりであそぼ、みんなであそぼ」があります。

50周年を記念して出版された「かがくのとものもと』(2019年福音館書店)には、歴代600冊の表紙、様々なテーマごとの絵、著者の言葉など内容豊富。第2部[かがくのともを考える]には、加古の「私の科学絵本論」が、また、「21世紀の読者へ 絵本を描き続けて思うこと」に、かこさとしも登場。

科学絵本について俯瞰し今一度考えるにはこの本から始めてはいかがでしょうか。
表紙右下には、『だんめんず』から花びんとこどもの絵。

3月から始まる全国巡回展を記念し、他のどこにも掲載されていない最新ニュースを満載。『みずとはなんじゃ?』やこれから出版される新刊情報、インタビューもたっぷりで大満足間違いなしの特集です。付録は『からすのパンやさん』オリジナル大判シール。

https://www.moe-web.jp/now/201904

60年近くにわたる執筆活動の中で、福音館書店月刊「かがくのとも」創刊初期の頃から登場した6冊の本が、「かこさとしのかがくの世界 あそびとくらし絵本セット」として出版されました。セットのみ、だるまちゃんの絵入りメッセージ色紙付きです。

刊行当時は、月刊「かがくのとも」はソフトカバーでしたが、今回はハードカバーでの登場です。

6冊とは、『でんとうがつくまで』(1970年)、『ごむのじっけん』(1971年)、『だんめんず』( 1973年)、 『たこ』(1975年)、『いろいろおにあそび』(1999年)、『わたしもいれて』(2001年)で、30年余りという長い期間にわたって出版されたものです。

『でんとうがつくまで』の頃はまだオール電化など夢のまた夢の時代で、多くの家ではまだ蛍光灯とともに電球が使われていました。『ごむのじっけん』とほぼ同時期ですが、大型スーパーマーケットは数少なく肉や魚は小売店で買ったものです。そんな時の包装は経木にのせて、紙で包み、最後に輪ゴムでパチンととめていました。『だんめんず』は『だいこんだんめん れんこんざんねん』の原型といえる絵本です。

『たこ』にある凧揚げは加古の幼い頃からの大のお気に入り。『いろいろおにあそび』『わたしもいれて』は外遊びをぜひしてほしいという願いを込め2作品です。それぞれの本には、折り込み付録の小冊子があり、著者の言葉がありました。今回のセットには残念ながらありませんので、当サイト「あとがきから」コーナーで1作品づつご紹介する予定です。

表題の2作品が福音館書店発行の月刊誌『母の友』10月号、11月号に掲載されています。

『母の友』10月号の特集は加古里子。
2018年6月に放映されたNHKテレビ「プロフェッショナル仕事の流儀 かこさとし最後の記録」でその一部が紹介された遺稿「だるまちゃんとうらしまちゃん」の全文と下絵を掲載。想像力で膨らむ内容は読み物として小さいお子さんからお楽しみいただけます。

他にも面白、楽しいだるまちゃんが登場したり、心に留めておきたい加古の言葉をご紹介しています。

同番組の冒頭で、書斎に座ったかこさとしが、メモを見ながら語り始めたのはイノシシ先生のお話。そのお話を採録した小さな物語は『母の友』11月号の特集「こどもにきかせる一日一話」に登場です。

イラストは同番組でかこの誕生日に絵をプレゼントした孫のカメツヒロキ。
イノシシ病院に救急車で運ばれてきたのはー。是非お読み下さい。

2018年6月に放映されたNHK「プロフェッショナル仕事の流儀 かこさとし最後の記録」の冒頭で、書斎に座ったかこさとしが、メモを見ながら語り始めたのはイノシシ先生のお話。そのお話を採録した小さな物語が『母の友』11月号の特集「こどもにきかせる一日一話」に登場します。

イラストは同番組でかこの誕生日に絵をプレゼントした孫のカメツヒロキ。
イノシシ病院に救急車で運ばれてきたのはー。是非お読み下さい。


『母の友』10月号の特集は加古里子。
NHKテレビ「プロフェッショナル」でもその一部が紹介された遺稿「だるまちゃんとうらしまちゃん」の全文と下絵を掲載。想像力で膨らむ内容は読み物として小さいお子さんからお楽しみいただけます。

他にも面白、楽しいだるまちゃんが登場したり、心に留めておきたい加古の言葉をご紹介しています。手元に置いておくのに嬉しい小型で軽量の雑誌です。

大雪のニュースが報じられている福井県で生まれ育ったかこさとしにとって、雪に覆われた幼い日々の思い出はとりわけ鮮烈なものがあるようです。雪降る2月に、そんなかこさとしの幼年時代を描いたエッセイが復刊されます。

1975年じゃこめてい出版から刊行され、その年、第15回久留島武彦文化賞ならびに第23回日本エッセイスト賞受賞作品となりました。『遊びの四季ふるさと編』(2013年越前市教育委員会)や『現代思想 総特集かこさとし』(2017青土社)に一部分が掲載されていますが、40年以上経て再びお届けできることになり著者も非常に喜んでいます。

表紙はその雪の中で元気に遊ぶ子どもの姿、裏表紙には夏の小川遊びが描かれています。ほとばしり出る幼き日の記憶はただ単に郷愁ではなく、そこに遊びの持つ大きな意味を見出しているからに他ならないことは、「この本にこめた私の願いーまえがきに代えてー」のさらに前にある以下のように始まる文からも知ることができます。

(引用はじめ)
子どもの頃を思い出すことは楽しい。
ふるさとの野山で遊んだことは、なつかしい。
思い出の中に雪がまい、蝉がなく。
すみれや彼岸花の色が浮かんでくる。
だが、なつかしさや楽しさのほかに、もっと違った、何か大きくて、強くてしっかりしたものを、子どもの頃の遊びの中で身につけのではないだろうか。
(引用おわり)
下は、上記の文に添えられているイラスト

「この本にこめた私の願いーまえがきに代えてー」に書かれているように、かこさとしは「できるだけその当時の自分に立ちかえって、その心と立場から遊びの面白さと良さを記すようにした。(中略)子ども自身が考え、感じ、心にきざみつけていることがらは、表現することの何層倍も、量も深さもあるものである。」

この言葉の意味を本作を読むことで感じ考えていただけたら、長年の思いが叶い復刊されたこの本の大きな役割が果たせるように思われます。あとがきに加え、復刊に際して間もなく92歳のかこさとしからの新たなあとがきも加わりました。イラストも豊富な四季の遊びにまつわるエッセイ46項目、224ページを是非お読みください。

『こどものとうひょう おとなのせんきょ』にはじまった、かこさとししゃかいのほんシリーズの復刊最後の第5巻がいよいよ刊行されます。

ネット時代だからこそ、文通がひそかなブームになっているとも言われますが、日常生活の中で手紙やはがきをポストに投函することはどれくらいありますか。そろそろ年賀状の準備を始める季節、是非この本をお子さんとお読みいただけたらと思います。

あとがきをご紹介します。1983年に出版され旧版に掲載されたものです。

あとがき

(引用はじめ)
通りに立っている赤いポストは、子どもたちにとって、不思議なもののひとつです。

だから「毎日、立たされ坊主ダーレ」というなぞなぞや、いろいろな童話の題材にされてきましたし、いじめっ子の名を書いた石をほうりこめば相手の頭にあたるのではないかという笑い話を本気にする子さえいるのです。

この本は、そうしたふしぎな社会の通信連絡伝達手段をわかっていただくために試みたものです。
(引用おわり)

上は前扉。そういえば来年は戌年(いぬどし)です。

かこさとし・しゃかいの本シリーズの4作目の復刊となるこの本は、小さな方からご高齢の皆様にも手にとっていただきたい内容です。普段見慣れている町の昔はどんなだったのか、どんな時代を経て今日に至ったのかがわかりやすく描かれてています。

観音開きのページもあり、この作品に込めた著者の思いが伝わってきます。あとがきは次のように書かれています。

あとがき

(引用はじめ)
私たちのいる町は、人の生活するところです。そこで、人は食べたり遊んだり、働いたり休んだり、楽しんだり集まったりしてくらしています。ですから、町には、人が生活するためのものがみんな揃っています。家や橋やマーケットや学校や駅や店や役所や公園などがあります。

こうしたものは、いっぺんにできたのではありません。人の生活が豊かになるよう、力を合わせて、ときには災害で失ったりしながら長い時間かかって作り上げてきたのです。

街のことを調べたり考えたりすることが、人々の暮らしを知ることになります。そしてそれは人間と言うものをよく知り、もっと高くて素晴らしいことをめざすことにつながります。

こうした願いを込めて「しゃかいの本」のおしまいにこの巻を送ります。みなさん、さようなら。
かこさとし
(1987発行の旧版掲載文)
(引用おわり)

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