編集室より

「選挙権」

投稿日時 2025/07/16

加古はたくさんの童話や科学絵本を書いてきましたが 1980年代に12冊シリーズの社会の本を書きました。図書館、郵便、病院やテレビついてなどですがその中には『こどものとうひょう おとなのせんきょ』というものもあります。今回取り上げるはそのシリーズの最後の巻『あなたのまちです みんなのまちです』(1987年/2017年復刊ドットコム)です。

ただいま藤沢市アートスペースにて開催中(8月24日まで)の「かこさとし作品展〜これまでの100年、これからの未来へ〜」の冒頭に並ぶ7枚の絵は本書からのものです。

お子さんたちにも、わかりやすく日本の歴史を振り返りつつ、これまで100年の日本の社会、藤沢の歴史とともにかこさとしの生涯に起きた出来事やそれにまつわる作品をご覧頂けたらという意図があります。

表紙の絵からもわかるように、太古の昔から1980年代までの日本の歴史を伝えるこの本の後半にたびたび登場するのが選挙権のことです。

『こどものとうひょう おとなのせんきょ』に関連してお伝えしましたが、もう少しご紹介しましょう。
明治時代は納税額で選挙権が得られました。

1925(大正14)年男性25歳以上の男性全てに選挙権があたえられます。

戦後(1945年)満20歳以上の男女に選挙権が与えられました。そして現在は満18歳以上に選挙権があります。

この本のあとがきにあるように、私たちが今当たり前のように暮らしている社会やその設備、仕組みは「長い時間かかってつくりあげてきた」ものであることを忘れずににいたいと思います。