ノミのたとえ
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ここで話題にするノミは、虫のノミのことです。ノミは体長1ー9ミリ、後ろ足の力が強く体長の60倍の高さ、100倍の距離を跳べるそうです。そんな場面から始まるのが『宇宙』(1978年福音館書店)です。この場面では5種類のノミが描かれ次のような文があります。
(引用はじめ)
「ノミはじぶんのからだの 100ばいも たかくとびあがり、 150ばいも とおくへ とぶことが できます。
もし ノミが にんげんほどの おおきさで おなじくらい とべるとしたら、たかくて おおきなビルも ひととびに できることに なります。」
(引用おわり)
何倍の距離を跳ぶのか倍数の数字に差がありますが、宇宙に行くには、地球の引力をふりきれる高さと速度が必要であるという説明の第一段階として、ノミの跳躍が登場する次第です。
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ノミが使われているもう一つの例は『あそびの大星雲5 がくしゃもめをむくあそび』(1992年農文協)です。この本は丸ごと一冊各ページをご紹介したいほど内容の濃い項目が並びます。
〈げんぱつのもんだい〉、その前段では〈げんばくのもんだい〉〈すいばくのつくりかた〉、そしてその前には、〈核はんのうのもんだい〉が取り上げられています。
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この核反応を説明するのに、陽子をヨウコちゃんというあだ名で、中性子をチューコちゃん、電子をデンコちゃんとわかりやすく言い換え、それぞれを赤いノミ、しろいノミ、カに例えています。
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原子アトムの説明文は以下のようです。
(引用はじめ)
アトムを 100メートルしほうの やきゅうじょうだとすると まんなかにある ノミくらいのおもいかたまりが 核(かく)で やきゅうじょうの まわりを ものすごい はやさで とびまわっている ちいさなカが 電子(でんし)となります。
(引用おわり)
そして、核の中の陽子と中性子の組み合わせと数の違いがアトム、そして物質の違いとなること、自然界の物質で一番重いウランのアトムは92の陽子と146の中性子、92の電子からできていることが図とともに説明されます。
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さらに、「かんたんな アトムの 核が くっついて、おおきな核のアトムになる はんのう」が核融合反応、「おおきな アトムの核が わかれてちいさな 核になる はんのうーーーたとえばウラン(235)から いろいろんな ものに かわる はんのうを 核(かく)ぶんれつはんのうといいます。」と説明が続き、「どちらの 核はんのうも、そのとき すごい ねつと ちからが でてきます。」
注意書きにはウランには、238,235,234の3種類があり、ふつう核分裂反応をするのは235とあります。
2011年3月11日、この反応を利用する原発をコントロールをすることができず、大きな事故につながってしまいました。
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