『すってはいて よいくうき』(1977年童心社) かこさとし・からだのほん9
投稿日時 2017/11/03
今から40年前に描かれた絵本です。当時の日本では公共の場での禁煙どころか、禁煙という発想がまだまだありませんでした。最近は受動喫煙に関しての認識も広がりましたが、大気汚染など地球規模で考える必要のある問題が残されているように思えます。
あとがきをご紹介します。
あとがき
(引用はじめ)
人間は、自分の有利になることや益することに貪欲であり、不利で悪くなることには決して手を出さないものだーーーと思いがちですが、それには「目先だけの」とか「感覚的に」とかを付け加える必要があるようです。
自分の子には決して悪いことや不利になることをしないはずの両親のなんと70%が、同室でタバコを吸っておられる例が、このことにあてはまります。
その上、「ずーっと赤ん坊の時からすってますけど、何ともございませんよ。」というお母さんなどいらっしゃるものですから、もっと次元の高い指導やしつけは、もっと「目先だけ」、「感覚的な」程度に止まっているのではと疑わしくなるわけです。
ともかく、今や空気は、残念にも高価で貴重なものとなりつつあるのは事実のようです。困ったことです。
(引用おわり)
尚、かこさとし・からだのほんシリーズ10巻のうちの第2巻『たべもののたび』は越前市絵本館で展示中ですが、2017年11月12日までとなります。どうか、お見逃しなく。