2020年2月復刊『青いヌプキナの沼』
表紙に描かれた二人の鋭いまなざしが強く訴えかけてくるようです。いったい何に対して怒りを持っているのでしょうか。2020年2月に復刊される『青いヌプキナの沼』のあとがき、かこさとしの言葉を是非お読みください。
こちらからです。
表紙に描かれた二人の鋭いまなざしが強く訴えかけてくるようです。いったい何に対して怒りを持っているのでしょうか。2020年2月に復刊される『青いヌプキナの沼』のあとがき、かこさとしの言葉を是非お読みください。
こちらからです。
科学の感動をこどもたちに届けられるようにと東京応化科学技術振興財団の助成によって刊行されているシリーズの第8巻。かこさとしが社会人になったばかりの若い頃から20年間取り組んだ川崎セツルメントのボランティア活動を紹介。こどもたちの自主性、創造力を養い、賢く健やかに育って欲しいという願うその精神は、この本に登場する、科学の魅力を伝えようと各地で活動を続ける様々な取り組みに通じるものがあります。
かこさとしがこどもたちに見せていた紙芝居はのちに絵本『あかいありとくろいあり』(上)『わっしょい わっしょいぶんぶんぶん』(下・いずれも1973年偕成社)として出版され現在でも読まれていますが、その元になった絵や写真も掲載しています。
また、『太陽と光しょくばいものがたり』(2010年偕成社・下)の共著者でもあり親交のあった藤嶋昭先生の言葉や日本科学未来館の紹介もあります。
1986年に同名で刊行されていたこの絵本。『こまったこぐま こまったこりす』(白泉社)につづくファンタジー作品を是非、お読み下さい。クリスマスが一層待ち通しくなること間違いなしです。
あとがきをどうぞ。
(引用はじめ)
キリスト教徒の少ない日本の子でも、クリスマスはとても待ち遠しい日となっています。特にそれはサンタの存在によって、鮮やかに、そして、快く印象付けられています。しかも、そのことが地球の北の冬、氷雪や厳しい寒さと強く結びついています。それゆえでしょうか、全世界からサンタ宛の手紙に、北欧フィンランドの郵便局が返事を送り続けて子供たちの夢にこたえています。
もちろん、夏である南半球の子供たちも、サンタの来訪を待ちわびています。何世紀も前から伝えられているように、たった一日で地球のすみずみの各家庭を、いっせいに訪れることができる不思議なサンタの謎と、その秘密の全部をすっかり明らかにしたのが、この本です。どうぞ、まだ知らない子どもさんがいたら、そっとこの本をわたしてあげてください。
かこ さとし
(引用おわり)
本文は縦書きです。
『科学者の目』が新版となって7月12日に刊行されます。
1974年に発行されたハードカバーを底本に、かこさとしによるイラストを大きく、巻末の科学・技術史略年表、あとがきを新たにしての出版です。
応用化学が専門であった工学博士、技術士(化学)のかこさとしが、自らの科学者としての目で鋭く見つめ、人間としても興味を抱いた古今東西の科学者を独自の視点で紹介します。
小学生から大人まで、誰が読んでも発見と驚き、感動を覚える41人の物語を是非お読み下さい。
「真の科学者とはどうあるべきか」帯に書かれている言葉ですが、かこさとしのまえがきには次のようにあります。
(引用はじめ)
古来からすぐれた科学者たちは、めぐまれない人びとのため、科学の力が役立つようさまざまな苦心をし、努力をかたむけてきました。それを知ってほしいと思って書いたのがこの本です。真の科学者とはどういう態度でなければいけないかを知り、科学をおそれたり毛ぎらいするのではなく、私たちのものとして使いこなすようにしてほしいと願って、この本をまとめました。
(引用おわり)
https://www.bunkanews.jp/article/206174/
2019年10月18日発行「図書館教育ニュース」第1511号〈かがくの本っておもしろい!〉や、同年11月号「さぴあ」の本の紹介コーナで取り上げられました。
また、全国図書協議会選定図書になり、2019年11月1日号「学校図書館速報板」、「子どもと読書」2019年11-12月号、「子どもの本棚」2020年1月号に書評が掲載されました。
2019年6月15日から、ひろしま美術館で「かこさとしの世界ーだるまちゃんもからすのパンやさんも 大集合!ー」が開催される(2019年8月4日まで)のを機に全国巡回展公式図録が刊行されます。
一般の書店でも販売されますので、広島までは行けない方もその世界を図録で存分にお楽しみいただけます。
A5版で持ちやすく、全168ページにぎっしり原画や下絵も並び見応え十分な上、現在入手が難しい加古著作の一部も掲載しています。
展示会初公開の絵画作品の他、これまで未公開のものも図録には収められ、解説を読み進むうちに、かこさとしの世界が一層味わい深くなってきます。
『母の友』4月号に続き最新7月号に、「読んであげるお話のページ」として未発表の「イノシシ病院」シリーズの2篇を掲載しています。「石段からおちたシカどんの傷」と「ないたヤマセミくん」。挿絵も加古自身によるものです。モノクロではありますが丁寧な筆で加古の動物好きが伝わってきますし、イノシシ先生がなんとなく加古に見えてくるから不思議です。ひととき、加古の世界をお楽しみ下さい。
『母の友』の7月号の特集は福音館書店「かがくのとも」創刊50周年を記念し「子どもが科学にめざめるとき」。様々な分野で科学に関わる専門家が子どもの頃の興味深いお話をご披露しています。「かがくのとも」と言えば、加古は創刊された50年前に「あなたのいえ わたしのいえ」と「でんとうが つくまで」を出し全部で11冊をこのシリーズで刊行しています。
その中から「はははのはなし」(1970年)「だいこんだんめん れんこんざんねん」(1984年)の一場面は、6月15日からひろしま美術館で始まる「かこさとしの世界展ーだるまちゃんもからすのパンやさんも大集合!」でご覧いただけます。もちろん、だるまちゃんやからすの原画や初公開の絵が多数展示されます。ご期待ください。
今年は福音館書店の月刊科学絵本「かがくのとも」が始まって50年です。「あなたのいえ わたしのいえ」は、その最初の年1969年に、1970年「はははのはなし」「どうぐ」、1971年「ごむのじっけん」、1972年「だんめんず」といった具合に毎年加古作品がこのシリーズに登場しました。
ほかには1974年「たこ」、1976年「おおきいちょうちん ちいさいちょうちん」、1984年「だいこん だんめん れんこんざんねん」1999年「いろいろ おにあそび」、2001年「わたしもいれて! ふたりであそぼ、みんなであそぼ」があります。
50周年を記念して出版された「かがくのとものもと』(2019年福音館書店)には、歴代600冊の表紙、様々なテーマごとの絵、著者の言葉など内容豊富。第2部[かがくのともを考える]には、加古の「私の科学絵本論」が、また、「21世紀の読者へ 絵本を描き続けて思うこと」に、かこさとしも登場。
科学絵本について俯瞰し今一度考えるにはこの本から始めてはいかがでしょうか。
表紙右下には、『だんめんず』から花びんとこどもの絵。
3月から始まる全国巡回展を記念し、他のどこにも掲載されていない最新ニュースを満載。『みずとはなんじゃ?』やこれから出版される新刊情報、インタビューもたっぷりで大満足間違いなしの特集です。付録は『からすのパンやさん』オリジナル大判シール。
2011年から『母の友』の「一日一話」に登場していた「イノシシ病院」のお話の続編が遺稿として発見されました。三作のうちの一つが「読んであげるお話のページ」として掲載されています。お楽しみ下さい。
60年近くにわたる執筆活動の中で、福音館書店月刊「かがくのとも」創刊初期の頃から登場した6冊の本が、「かこさとしのかがくの世界 あそびとくらし絵本セット」として出版されました。セットのみ、だるまちゃんの絵入りメッセージ色紙付きです。
刊行当時は、月刊「かがくのとも」はソフトカバーでしたが、今回はハードカバーでの登場です。
6冊とは、『でんとうがつくまで』(1970年)、『ごむのじっけん』(1971年)、『だんめんず』( 1973年)、 『たこ』(1975年)、『いろいろおにあそび』(1999年)、『わたしもいれて』(2001年)で、30年余りという長い期間にわたって出版されたものです。
『でんとうがつくまで』の頃はまだオール電化など夢のまた夢の時代で、多くの家ではまだ蛍光灯とともに電球が使われていました。『ごむのじっけん』とほぼ同時期ですが、大型スーパーマーケットは数少なく肉や魚は小売店で買ったものです。そんな時の包装は経木にのせて、紙で包み、最後に輪ゴムでパチンととめていました。『だんめんず』は『だいこんだんめん れんこんざんねん』の原型といえる絵本です。
『たこ』にある凧揚げは加古の幼い頃からの大のお気に入り。『いろいろおにあそび』『わたしもいれて』は外遊びをぜひしてほしいという願いを込め2作品です。それぞれの本には、折り込み付録の小冊子があり、著者の言葉がありました。今回のセットには残念ながらありませんので、当サイト「あとがきから」コーナーで1作品づつご紹介する予定です。