子と鳥たちに寄せるおもい
投稿日時 2023/05/21
かこは飛ぶものへの憧れを幼い頃から持っていました。トンボ、紙飛行機、そして飛行機。
そんなとぶものたちへの思いあふれる一冊、『あそびの大宇宙5 すずめなくとんびとぶのあそび』(1990年農文協)のまえがきには、「ひとよ、こどもよ きよく あれ とりよ せかいよ たかく あれ」とあります。
あとがきをご紹介しましょう。この大宇宙シリーズの10巻は現在は『あそびの大事典』(2015年農文協)として出版されています。
子と鳥たちに寄せるおもい
かこ さとし
(引用はじめ)
子どもたちは、よく空を見上げたり、梢の囀りに耳を傾けて、鳥たちに思いをなげつのらせます。
識者は、その心情をがんぜない空想とか、変身願望といって片づけますが、これこそ、子どもという成長する者だけが持つ開拓への憧憬、未来への希望の表れだと思われます。子どもたちが他の生物に対するより、もっと強いあこがれを、この翼をもつものに託している事を知るなら、鳥への理解と連帯がもっと深まることでしょう。そうした子と鳥へのメッセージが、このパートです。
(引用おわり)