編集室より

「赤ずきんちゃん」はグリム童話集にある有名なですが、『かこさとし童話集③』には「赤ずきんちゃんとおおかみのはなし」があります。
この巻には「スピッツベルゲン協会の集まり」や「テリブル・クリニック」といった大人の読者を意識したような作品があり、加古の「赤ずきんちゃん」はグリム童話のパロディで、次のように始まります。

(引用はじめ)
森につづく小道を、とっこぽっこ、小さな赤ずきんちゃんが歩いているすがたを、とおくから、はらぺこおおかみがみつけました。
(中略)

木のくつをはいているせいで、歩くたびに、とっぽこっぽと音がして、かわいい赤ずきんがゆれます。
(引用おわり)

最後は赤ずきんちゃんがおおかみに食べられたり、おおかみのお腹を裂いたりすることはなく、おおかみは「わるさを しなくなったということですとさ。」で終わります。

さてさて、この赤ずきんちゃんとおおかみにどんな出来事があったのでしょうか。童話集③でお楽しみください。