編集室より

この本は1985年ポプラ社から「かこさとし こころのほん⑧」として出版されました。心の問題を絵本にするのは、当時は大変まれなことでした。あとがきにもあるように、同年出版された紙芝居を絵本にかきかえたものです。

あとがきをどうぞお読みください。

あとがき

(引用はじめ)
このものがたりは、1985年全国心身障害児福祉財団からの依頼でつくった「ふれあい紙芝居」の作品がもとになっています。

今、いろいろなところで森を大事にしたり、動物を愛護する運動が行われています。とても大切なことと思います。

ところがそうした中で、私たちの近くで、心身にハンデをもつ子に対して、思いやりのないいじめや、冷たい無関心が今なお横行しているのに、じっとしておられず、私の思いを「きいろいクジラ」にたくしたのです。

どうか、みんなの心に朝の光が差してくるよう祈ります。

            1985年12月  かこさとし
(引用おわり)