だむのおじさんたち
投稿日時 2018/06/27
1959年 福音館書より出版されたデビュー作『だむのおじさんたち』には長い解説のようなあとがきがありました。(当サイトで掲載) この本が2007年に復刊され、2018年現在に至っています。
復刊にあたり、帯にかこさとしの言葉が書かれていますので、あとがきではありませんが、ご紹介します。
(引用はじめ)
この絵本は、工場の研究所勤務の昭和30年代、休日は工員住宅の中の子ども舎の世話をしていた私が、福音館書店編集長の松居さんの依頼で初めて描いた作品。時代にふさわしいものと言う大きなテーマなので、停電が頻発する当時ゆえ、水力発電のダム建設を題材とした。半世紀を経て、絶版だった本書が再刊されるにあたり、種々の感慨とともに、この安定完成された水力発電の建設技術が再び政治とカネに乱されぬよう希求しているところである。
加古里子2007年11月
(引用おわり)
「かこさとし」ではなくデビュー当時の漢字表記「加古里子」が目に留まります。
2018年7月7日から川崎市市民ミュージアムで始まる展示会「かこさとしのひみつ展」では、この『だむのおじさんたち』の全9場面と表紙を展示します。全点を展示するのは今回がはじめてです。じっくりご堪能ください。