コウノトリ
投稿日時 2025/07/22

かこさとしの生まれ故郷福井県越前市では長い間コウノトリの自然繁殖に取り組み、その甲斐があって今では毎年ひなが巣立つようになりました。
その取り組みに興味をもった加古が、現地におもむいて環境を整備している活動の様子を直接伺い、コウノトリがエサを取れるよう農薬を使わないたんぼを見学したのは、青々と鮮やかなイネの色が目に染みるような真夏のことでした。
こうして出版されたのが『コウノトリのコウちゃん』(2017年小峰書店)です。刊行当時は、まだ絵本に描かれているように繁殖が進みませんでしたが、しばらくするとまるで物語そのままに、次々とヒナが生まれ巣立ち、現在にいたっています。

越前市武生(たけふ)中央公園の大型遊具の支柱のてっぺんには「コウノトリのコウちゃん」が描かれた大きな看板があり、その側の「コウノトリと大空散歩」という遊具の周囲には、こうしたコウノトリ繁殖の取り組みがパネルで紹介されています。
そしてなんと!
2025年夏、コウノトリが藤沢市にも飛来したというニュースがあり、写真にはコウノトリが写っていました。
絵本のあとがきが現実になったようで嬉しく思っているところです。あとがきの一部をご紹介します。
「コウノトリが飛んできて住みたくなるようなところは、人間の生活にもよい自然と環境なので、そうした状況を守り、地球の生物がともに楽しく平和にくらせるようにとのねがいをこめて、つくりました。」