編集室より

巳年 干支探し

年頭にあたり恒例の干支探しですが、今年は巳年。ヘビが苦手な方もいらっしゃるようですから、控えめに少しだけご紹介しましょう。

オンデマンド出版をしている『まほうのもりのプチ・ブルベンベ』(偕成社)はドイツの黒い森を舞台にしたお話で、最初の場面に小さなヘビがいるのですが、見つかりますか。この絵は2月末ごろまで藤沢市図書館に飾っていますので、お近くの方は是非ご覧ください。

干支になるくらいですから、昔話にも登場します。

『かこさとし童話集④日本のむかしばなし〈その1〉』にある「甲賀三郎伝説」(下・絵は中島加名)では、兄たちの策略で深い穴から戻ることが出来なかった三郎は、やがて三十年の後、大蛇に姿を変えて地上に戻り、城主争いをした醜い企てをした者たちもろともにこの世から消えてしまったのでした。

「伊賀の黒丸のこと」では忍者の修行中に見かけるヘビ、秩父を舞台に鉱山を発見した「赤銅源作」では、源作が出会ったヘビの銀黒などが鉱山を見つけるヒントとして伏線になっています。

『からすのパンやさん』のたくさんのパンの中に「スネークパン」があり、特設サイトで、ユーモラスなヘビもたっぷりご紹介しておりますので、是非そちらをご覧いただけたらと思います。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

初公開 手作り絵巻「松蛇伝」2001年2月21日作

思いがけず2024年末に発見されました。2001年加古がユネスコの「識字セミナーの教材として現地(ベトナム)で作成」とあります。

折り畳まれた紙を開いていくと次々に絵が広がっていき、題名から察せられるようにヘビが登場しますので苦手な方はお気をつけください。

ある山の松の木

あやしいあかいもの

それは大きなへびのした

へびのからだは大きく

ふとくてあばれるが

それをあやつる蛇の少年

松の肌は蛇のうろこー