講演会レポート 2024年10月27日「かこさとし 童話集にこめた思い」藤沢総合市民図書館
10月27日(日)、選挙や地域のお祭りと重なる日曜日でしたが、定員いっぱいの皆様にお集まりいただき、この春全10巻の刊行が終わった『かこさとし童話集』についてお話しをいたしました。
246話からなるこの童話集は、一番古い作品は大学卒業前の1947年に執筆、翌年に上演した童話劇「夜の小人」の脚本、一方新しいものは2010年ごろ加古が80代の作品に至るまでを収録しています。
全部ひらがなが書かれた、ことばを覚え始めたお子さん向けの作品から文語調の格調ある韻文に至るまで実に多種多様の作品が含まれていますが、1ー3巻は動物のおはなし、4、5巻は日本のむかしばなし、6−8巻は生活のなかのおはなし、9、10巻は世界のおはなしという構成で各巻の最初や最後にはメッセージ性の強い作品が来ること、各ジャンルのお話が複雑に重なり趣のある作品となっていることなど例を挙げ、その一部を朗読しながらご紹介いたしました。
生活のなかのおはなしは、加古が20代後半からおよそ20年間取り組んだセツルメント(ボランティア)活動で子どもたちがかいた作文と絵を活かして、加古が作品化したもので特色があり、「自転車にのってったお父ちゃん」を動画でご覧いただきました。
限られた時間で多数の作品をご紹介したく駆け足でしたが、ご質問にお答えする時間も少し取ることができました。大変熱心に頷きながらお聞きくださった皆様と読書週間の最初の日に大変貴重な時間を過ごすことができました。
ご清聴いただいた皆様、この会のためにご準備くださった方々に心より感謝しております。
2024年11月4日午前11時〜11時40分 藤沢総合市民図書館にて 童話集の読み語り 申し込み不要
楽しいお話、心に響くお話など子どもも大人も楽しめる『かこさとし童話集』作品の読み語りの催しが図書館スタッフにより開催されます。
どなたでもご参加いただけます。2階ホールに直接お越しください。