編集室より

かこさとし童話集全10巻には246のお話が収録されています。
その中には数が題名についているものがたくさんあります。1巻から見てみましょう。

「なごや ななわの ひよこたち」(下の絵)ひよこ7羽が大騒ぎ。そのやかましいことと言ったら⋯思わず笑いが出てきます。

「みつ山の かやねずみ」かやねずみは日本にいる一番小さなネズミで、稲科の植物が多いところにすんでいるそうです。そんな小さなこねずみが三つの山を目指します。

「さんびき ちょんちょん はりねずみ」その1でご紹介した同名の紙芝居をお話にしたものです。「みつ山のかやねずみ」に似ているお話ですが、背中にハリのあるハリネズミ親子のお話です。

「あひるのがっこの一年生」三羽のアヒルの子が一年生になって学校での勉強が始まります。新一年生に贈りたいお話です。

「こいぬ六ぴきワンワンワン」「かわいいこいぬが 六ぴきもいますね。」という出だしで、それはそれはワンワンワンの大騒ぎの連続です。

2巻も動物のお話が続きます。
「三年三組のおばけ大会」夏休みの前に開かれる評判の「おばけ大会」。今年の出し物は⋯

「冷たい一日」これは絵本『たろうがらす じろうがらす』のお話版です。はじめての雪に嬉しくなってはしゃいだからすの兄弟でしたが⋯

「四ひきのこぶた」(下の絵)その1でご紹介した絵本『こぶた四ひきちんちろりん』(上)と同じお話ですが挿絵は絵本とは異なる雰囲気があります。

3巻には1作品のみ数字が題名に入っているお話があります。
「四ひきのコアラプちゃんのあそび」絵本になった上記2作品を除き、本作も童話集で初めて発表された作品です。4ひきのかわいいコアラ兄弟が登場、中島加名による挿絵です。

4・5巻は日本のむかしばなしです。
4巻(上)には
「二人の男と白い船」定めを破って漁にでた二人が出会った不思議な体験が伝えられます。

「二人の旅人」二人の見知らぬ旅人が見た同じ夢。年長の旅人にその夢を買わせてくれと頼む若い旅人。さて二人の運命は⋯

「三人きょうだいと七首龍」次々に家族を失いついには三兄弟のみになってしまいました。この三人が家族の死の原因は七首龍の仕業と知り退治に向かいます。

他に「九頭竜のお話」もあり、5巻(下)には
「かきの木 一本 かき一つ」加古が大好きだった柿の木とその実のお話。山にあった、たったた1本の柿の木にやってくる動物たち。やがてその柿の木は⋯

「さんにんのさささ忍者」後に滋賀、甲賀、伊賀で忍者を育てることになった三兄弟の若い頃のお話です。

6〜10巻の作品については次回に続きます。

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