編集室より

展示会情報

2021年10月3日まで東京都町田市民文学館ことばらんどで開催の「つながる・つながれ!のりものえほん展示」で、『地下鉄のできるまで』(1987年福音館書店)の表紙を含め5枚の複製画が初披露されています。
乗り物好きの皆様だけでなく、季節の変化やそれにともなう人々の暮らしも描きこまれ、機械以外のところにも見所があります。
この展示会には鈴木まもるさんの「ピン・ポン・バス』の絵など船や新幹線など乗り物がたくさんです。
10月3日まで、「お乗りの方はお急ぎくださ〜い。」

「かこさとし絵本展in豊岡」2021年7月17日〜9月26日

「コウノトリ舞う豊岡にだるまちゃんたちがやってくる!」
ポスターやチラシにこうあるように、豊岡はコウノトリの保護や繁殖を全国に先駆けて取り組んできましたので、本展示会の注目は『コウノトリのコウちゃん』(2017年小峰書店)の原画全場初公開です。この本は文、絵共にかこが手がけた最後の作品です。また、コウノトリをデザインした手ぬぐいの下絵もご披露致します。下絵の段階で、かこは亡くなってしまいましたが、これを元に手ぬぐいを作ることができました。

豊岡の豊かな自然に通じる『かわ』や『おたまじゃくしの101ちゃん』の伸びやかな絵もお楽しみいただけます。
詳しくは以下をどうぞ。

かこさとし絵本展in豊岡

2021年7月19日、神戸新聞で紹介されました。記事は以下でどうぞ。

神戸新聞

2021年8月1日、日本海新聞で紹介。以下でどうぞ。

日本海新聞

2021年9月4日兵庫県サンテレビ「コウノトリと共生する豊岡を描く 絵本の展覧会」

豊岡 コウノトリのコウちゃん他

2021年9月7日 NHK 兵庫県のニュース「かこさとしさん展覧会コウノトリ絵本の原画など展示」

NHKニュース 

2021年7月23日 東京新聞(千葉版)でも紹介

市川市文学ミュージアム「かこさとし展 ーこどもは みらいにいきるひとー」2021年7月17日〜9月20日

ポスターやチラシにもあるように、市川市を走る小湊鉄道を舞台にした『出発進行!里山トロッコ列車』(2016年偕成社)の原画に注目です。
もちろん、「だるまちゃん」シリーズ(福音館書店)、『からすのパンやさん』(偕成社)やその続きのお話をはじめ、かこにとって大変思い出深い『わっしょいわしょいぶんぶんぶん』(1973年偕成社)からは展示会では初めてご覧いただく場面、それに『まさかりどんがさあたいへん』(小峰書店)もあるのですから、さあたいへんです!

まだまだあります。2019年の復刊以来、この本の虜になる人が急増している『サン・サン・サンタひみつきち』(白泉社)の全場面展示。これも初めてですから必見です。今からサンタ?と思われた方、今からすでにサンタはクリスマスに向けて一生懸命なんです。その秘密基地の様子を是非、じっくりご覧ください。
以下のMOEニュースでもご紹介しています。

市川市文学ミュージアム かこさとし展

市川市からの情報は以下です。

市川市文学ミュージアム

こちらもどうぞ。

市川市文学ミュージアム グッズ情報

2021年8月11日毎日新聞(千葉)でご紹介。以下でどうぞ。

毎日新聞 市川市文学ミュージアム

2021年8月24日 読売新聞(東京) かこさとし 市川で企画展

市川市文学ミュージアムで開催中の「かこさとし展 ーこどもはみらいにいきるひとー」を紹介、9月20日まで。

2021年9月9日 東京新聞 TOKYO Web みんなで絵本にワクワク 市川で「かこさとし展」 「小湊鉄道沿線の旅」原画など紹介

東京新聞

全国巡回・福井  

福井ふるさと文学館2021年7月16日〜9月20日

全国巡回展、2021年夏は福井県ふるさと文学館(福井市)で7月16日から9月20日まで開催されます。
副題の通り、だるまちゃんもからすのパンやさんも大集合。本巡回展では、原画も多く飾られますのでも楽しみ倍増です。毎回各地で好評のご当地コーナーでは、なんと、あの、くまさか校長先生が、生徒と共に原画で登場します! しかも、もしかしたらご覧になったことがない場面、初公開です。

2021年5月に文春文庫として刊行された『だるまちゃんの思い出 遊びの四季』は、かこが7歳まで過ごした福井県での幼き日々を回想し、子どもにとって大切なものは何なのかを問うエッセイスト賞受賞作品です。その手書き原稿も初展示します。勢いのある筆致をどうぞ間近でご覧ください。

福井ふるさと文学館 かこさとしの世界展

福井チラシ

はぐくむネット

2021年8月11日北陸・信越観光ナビやYahoo!ニュースでも見どころを詳細に紹介しています。以下でどうぞ。

北陸・信越ナビ

福井 ふるさと文学館

同じく2021年8月11日福井新聞でも写真とともにたっぷりご紹介されました。

福井新聞D刊

2021年8月30日「かこさとしの世界」堪能絵本原画、自筆原稿など155点 来月20日まで

毎日新聞 福井

2021年9月11日 日々URALA(ウララ)福井県のおすすめ情報

『ふるさと文学館』で「かこさとしの世界展」。故郷・武生に絵本の原点。

ウララ

2021年2月26日〜4月11日福井県ふるさと文学館 加古里子特集展 宇宙とどうぐ

ナビや通信など人工衛星のお世話になっていることを忘れるほど現在では当たり前のことですが、世界初の人工衛星打ち上げは1957年、日本の国産衛星の成功は1970年でした。
半世紀を経た現在、宇宙にある衛星の数は8000以上とも言われ、各国が競って打ち上げをしていた頃を知っている筆者にとっては、その数の多さとその半数以上が機能を停止している宇宙ゴミの状態ということに驚かざるをえません。

最近は宇宙ゴミにならないよう、燃え尽きる木製の衛星打ち上げも計画されているとか。そしてこの3月には福井県が日本初の県民衛星を打ち上げます。それに因んだ展示「福井県民衛星打ち上げ記念 加古里子特集展 宇宙と道具」が福井県ふるさと文学館で始まりました。

その模様がNHK福井で放映されました。以下でどうぞ。

人工衛星

衛星といっても地球を周回するものから、探索のため他の星に向かうものなど様々ですが、かこ作品ではどんな本に登場するのか見てみましょう。

『できるまで とどくまで 通信衛星』(1979年みずうみ書房・上)よると 初期の衛星の寿命は2年もなく、アポロ11号の月面着陸を中継したインテレサット3号の寿命は5年間でした。この本の最後には次のように書かれています。
(引用はじめ)
これからも、通信衛星は世界をむすぶ”塔のないアンテナ”として、宇宙に浮かぶ電波の中継基地として、ますます活躍することでしょう。
(引用おわり)

この時代は、各家庭ではテレビのアンテナを屋根の上に立てて電波を受信していました。そして現在は通信衛星や気象衛星にとどまらず、軍事衛星や科学衛星も地球の周りを回っています。

球形である地球の裏側の人や物が落ちてしまわない理由は引力があるからで、その引力のおかげで地球の近くであれば宇宙でも地球の周りを回って落ちることがないのです。ユーモラスな絵(上)とともに説明しているのは『あさよる、「なつふゆ ちきゅうはまわる』(2005年農文協)です。

『遊びの大星雲 1ひみつのなぞときあそび』(1992年農文協・上)〈じんこうえいせいのひみつ〉には、
「どんな おもい ものでも 1びょうで7、8キロ すすむ はやさで なげだすといつまでも ちきゅうの まわりを まわりつづけます。(くうきや ほかの ほしの えいきょうが ないようにしないといけません。)」
とあります。

さらに詳しい説明があるのは『宇宙』(1978年福音館書店・下)のこの場面。左上に小さく見えるのは宇宙船回収グライダー(アメリカ・1964年)で、左下方が世界最初の人工衛星スプートニク1号です。

人工衛星が地球を回る速度をさらにあげると、「じゅうりょくの ひっぱるちからを ふりきって、ちきゅうを はなれ、もっととおくへ とんで」ゆき、他の星の周りをまわって観測することができるようになります。『宇宙』の話はまだまだ続きますが、人工衛星の追跡はこの辺でおわりといたします。
肉眼でも見ることができる人工衛星。宇宙からこの地球を見下ろしたらどんなことを感じるのでしょうか。

*福井県民衛星は2021年3月22日に無事打ち上げ成功したそうです。

すごろくのような楽しげなチラシは10月4日までニセコ町・有島記念館で開催中の「かこさとしの絵本展」のものです。左側は裏面、右側に並ぶ絵の出典はどの本からでしょう?

右上「あおいめのかわいいおんなのこ」は『あおいめのめりーちゃん おかいもの』(2014年偕成社)。これは『あおいめ くろいめ ちゃいろのめ』(1973年偕成社)の続編です。

山を背に湖の熊は、『青いヌプキナの沼』(復刊ドットコム・下)の前扉の絵です。

2020年7月12日に開業する国立博物館ウポポイで紹介されるアイヌの人々の暮らしや歴史ですが、子ども向けの物語としてそれまであまり語られることのなかった歴史の一端を絵本に残しておきたいと願ったかこが1980年に刊行、本展示会をきっかけに復刊したものです。

チラシ左側中央の熊も同じくこの本からです。「ダダーン」と熊を撃ったのはアイヌの人たちを追い払い痛めつけた「番所のさむらいたち」。この熊が物語を大きく転換させることになります。

「やま また やま」のフクロウは『どろぼうがっこう』(1973年偕成社)のおはなしを教えてくれた「へんな みみずく」です。

その下の肖像画は「来日の時67歳 ホレース・ケプロン」『技術と情熱をつたえた外国の人たち』(2004年瑞雲舎・下)の一人です。北海道開拓事業に全力を傾け、次なる指導者を育成するために彼が設立した札幌農学校のクラーク学長はご存知の通り。「だるまちゃん」や「からす」に加え、こういった本から複製画をご覧にいただけます。

そうそう、熊の右側、長靴で郵便を投函している女の子は、『だんめんず』(1973年福音館書店)の一部、本では郵便ポストの断面図が載っています。「どっさりすくいとる」のは『どうぐ』(1970年福音館書店/2001年瑞雲舎)からです。

北海道の皆様、どうぞお出かけください。

来年のことを言うと鬼が笑うとは言いますが、鬼には笑ってもらい今秋と来年の全国巡回展の予定をお知らせいたします。

まもなく始まる「かこさとしの世界展」は
大丸ミュージアム(京都)2019年10月30日(水)から11月18日(月)まで会期中無休

2020年は、
八王子市夢美術館(東京)2020年2月1日(土)から4月5日(日)
松坂屋美術館(名古屋)2020年4月25日(土)から6月7日(日)

2020年夏は、この巡回展が続く一方、全国各地の文学館での展示会も開催されますのでご期待ください。

京都展示会については以下に詳しいご案内があります。

京都大丸

小峰書店ホームページでもご紹介しています

小峰書店「かこさとしの世界展」

巡回展

福音館の月刊絵本「かがくのとも」から生まれた、初めての科学展

2019年は「かがくのとも」が創刊されて50周年。しぜん、からだ、たべもの、のりもの、の4つの切り口から「科学」の楽しさ伝える展示会が開催中です。
かこさとし関連では、『わたしもいれて!』と『あなたのいえ わたしのいえ』について、かこ自身の言葉がパネル展示されています。詳しくは、以下をご覧ください。

福音館

福岡伸一さんによる展示会の基調講演については以下をご覧下さい

基調講演

以下では、福音館書店編集部さんがインタビューでお話ししています。

加古里子さんの、やさしさ。