とてつもなく「大きなもの」
「大きなもの」と聞いて何を連想されますか。
『ピラミッド』、『万里の長城』、『ならの大仏さま』⋯いずれも加古作品になっていますが、2024年11月16日の福井新聞「越山若水」では、その冒頭で加古のデビュー作『だむのおじさんたち』(1959年福音館書店)を紹介しています。
今からさかのぼること65年前、まだ戦後の復興途中にあった日本では電力の供給が追いつかず夕方になると停電が起きたりしていました。当時福音館の編集長であった松居直さんに「時代にふさわしい大きなテーマ」の絵本をかいてほしいと言われてかいたのが、水力発電のため次々と建設されていたダムについてでした。
その後、読者さんからのお手紙をきっかけに、国際協力でインドネシアに建設されたチラタダムを取材して『ダムをつくったお父さんたち』(1988年偕成社)を出版することとなりました。
この福井新聞ではじめて知ったのですが、福井県では足羽ダムが5年後の完成を目指し建設中だそうです。そのスケールの大きさに圧倒されたと記事を書いた方の感想がありました。加古が存命だったら、出かけて行って3冊目のダム絵本に挑戦したかもしれません⋯
加古の2冊のダム絵本については当サイトに詳しい記載があります。