2021

2021年11月2日発売MOE12 月号はアイヌに関わる作品特集ということで、『青いヌプキナの沼』を紹介。

表紙には、ヌプキナ(スズラン)を手にする妹と兄。二人の厳しい眼差しは一体何を訴えているのでしょうか。
アイヌの歴史を知るきっかけにもなる、心を打つ物語、大人にもおすすめです。

文・松岡享子氏 2021年秋の文化功労者に

『とこちゃんはどこ』の「とこちゃん」はこの赤い帽子の子です。かこさとしの絵でおなじみのこの本ですが、文章はかこではなく、この度文化功労者に選ばれた松岡享子氏です。

この本が出版されたのは、今から遡ること半世紀以上前のこと、たくさん描かれている画面の中から「とこちゃん」を探すという絵本は、いわば先駆け的なものでした。その後、主人公や何かを画面から探す絵本が日本でも海外でも多く作られ人気を得るようになりました。

1970年に「こどものとも169号」として出版された時の折り込み付録の薄い冊子(上)には執筆者紹介があり、若き日の松岡氏とかこの顔写真も目にすることができます。

その冊子に松岡氏は「見るたのしさ 見つけるたのしさ」と題して寄稿されています。一部をご紹介します。

(引用はじめ)
とこちゃんをさがすたのしさが、第一ですが、とこちゃんが見つかったあとでも、みることろはたくさんあるはずです。加古さんが、そのように、絵をかいてくださいましたから。あまり先を急がず、それぞれの場面で、たっぷり時間をかけて、道草をくい、あれこれながめて、あそんでくださればと思います。
(引用おわり)
(冊子の文は縦書きです)

どうか皆様も、道草しながら『とこちゃんはどこ』をお楽しみください。

松岡先生、おめでとうございます。

【聞き逃し配信】2021年11月5日午前2:00まで

秋の夜長、読書もいいのですが深夜放送はいかがでしょうか。

2021年10月28日(木)の深夜、日付がかわって29日午前1時台NHKラジオ第1、FM「ママ☆深夜便」真夜中の絵本コーナーでJOYさんが『からすのパンやさん』を朗読。抑えた感じの読みをどうぞお楽しみください。


【聞き逃し配信】は10月29日(金)午前1:05放送2021年11月5日(金) 午前2:00までです。以下、1時台の19分30秒過ぎからです。

ママ☆深夜便『からすのパンやさん』

ママ☆深夜便 真夜中の絵本

かこさとしの著作は600以上になりますが、そのおよそ四分に一は紙芝居です。絵本作家としてデビューするから前から、ボランティアで子どもたちに紙芝居を毎週見せていました。最初は有名なお話を紙芝居にしていましたが、程なくして自作の紙芝居を披露し、子どもたちの正直な反応に一喜一憂しながら、子どもたちに最後まで見てもらえる紙芝居作りに邁進しました。

絵本でお馴染みの『どろぼうがっこう』や『おたまじゃくしの101ちゃん』(いずれも偕成社)などはそういった紙芝居から生まれました。

この本では、現在確認できている全作品を写真とともにご紹介しています。かこ自身が紙芝居について記したエッセイも収録、紙芝居を作る方、演じる方にも大いに参考になるはずです。今や世界中に広がる紙芝居は日本から生まれたましたが、その歴史を研究し今後についてもかこは述べています。

かこさとしの新たな魅力がこの本で発見できることでしょう。どうぞ、ゆっくりお楽しみください。

かこさとしと紙芝居 ご紹介

かこさとしと紙芝居

2021年10月27日 湘南人で紹介「父の原点」紙芝居1冊に

2021年10月22日 Yahoo・タウンニュース(藤沢)で紹介

タウンニュース・ヤフーニュース

タウンニュース・藤沢

「子どもの文化」2021年11月号で紹介

子どもの文化研究所発行の月刊誌「子どもの文化」11月号に、童心社より刊行の「『かこさとしと紙芝居』と『かこさとしの手作り紙芝居と私』(石風社・長野ヒデ子著)の2冊を紹介する記事と寄稿文が掲載されています。かこさとし紙芝居作品を探究される際の一助になれば幸いです。

2021年10月18日 愛媛新聞で紹介

2021年9月29日讀賣新聞 文化「かこさとしの世界 紙芝居がはぐくむ」

読売新聞オンライン

2021年9月26日讀賣新聞 本よみうり堂

本よみうり堂

讀賣新聞

2021年9月16日「新文化」でも紹介

2021年9月15日発行「母のひろば」688号 黎明期をひもとく『かこさとしと紙芝居』

かこさとしが紙芝居と出会い、それを追求した思いとは一体どんなことだったのでしょうか。本書の内容を紹介しながら、かこの創作黎明期を鈴木万里が語ります。本書と合わせて是非お読みください。

2021年9月10日週刊読書人で紹介

2021年11月11日 「読もっか」こども高知新聞81号・図書館だよりで【天国のかこさんかrsの贈り物】と題して紹介

2021年10月10日 日刊県民福井Web 何のために書いてきたのか分かる1冊

日刊県民福井

2021年10月10日 77年前のこの日、空襲にあった沖縄と重ねて、沖縄タイムズでも紹介されました。

かこさとしが18歳の戦争体験を絵本にした『秋』(2021年講談社)が出版されるというニュースが2021年6月4日にNHKニュースで報じられ刊行前から大きな反響をいただいておりますが、 雑誌SPUR 9月号(7月23日発売)、 7月24日朝日新聞で紹介されました。

2021年9月21日フィガロジャパンウェブ版

フィガロ ジャパン

『未来のだるまちゃんへ』(2014年文藝春秋)をまとめてくださった瀧晴巳さんによるレビュー。当時の逸話や加古の来し方を盛り込みながら本作品を紹介しています。以下でどうぞ。

7月24日朝日新聞「かこ青年 戦争体験描いていた」未発表の紙芝居を絵本化

大好きな秋・強い憤り いつもと違うタッチで

本作は2021年7月29日出版されます。原画発見の経緯やかこがこの作品を30年にわたり、絵本として世に出そうとしていたこと、この絵本で伝えたかったことが詳しく書かれている記事は以下でどうぞ。

『秋』

現代ビジネス  2021年7月29日 

テレビが報じなかった「未発表作品の絵本」ができるまで

『秋』は、かこが絵本として出版しようとしていた作品。しかしながら長い間、それがかなわなかった。その経緯と出版に至るまでの詳細が「現代ビジネス」で明かされています。以下でどうぞ。

現代ビジネス『秋』

2021年8月2日 絵本ナビ「かこさとしさんが体験した実話が、ついに刊行に」

絵本ナビ 今日の1冊

2021年8月4日かこさとしさんの絵本『秋』 教文館ナルニア国

教文館ナルニア国は、子どもの本の専門店です。以下でお読みください。

『秋』 教文館

2021年8月12日讀賣新聞「おやこで絵本」コーナーで《戦争が奪った美しい季節》という見出しで尾木沢響子氏による紹介

2021年8月13日福井新聞 「かこさん描いた戦争 1944年、18歳 目にした惨劇」

上記の見出しで2021年8月13日福井新聞が、7月末に出版された絵本『秋』(2021年講談社)について詳しく紹介。かこが作家となる前に紙芝居として描いていた作品を、30年にわたり絵本にしようと強く願っていたもののかなわず、ようやく出版となった経緯も記されている。原画および絵本の写真も掲載。以下でどうぞ。

福井新聞 『秋』

2021年8月14日 東京新聞(夕刊) 非戦の念募る「秋」 かこさとしさん70年前の紙芝居絵本に

「学校図書館 速報版」8月15日号「かこさとしさんの未発表作品が絵本に」

「学校図書館速報版」第2085号では2021年7月27日刊行の『秋』(講談社)を紹介。出版の経緯、内容に加え「戦争への憎しみ、平和への祈りを子どもたちに伝えたい思いがこもった絵本である」と結んでいる。

「どうして、いい人たちを次々殺すのか」

終戦後の日を翌日にひかえた8月14日、〔つなぐ戦後76年]として、夕刊の一面トップに掲載。2021年7月出版の『秋』(講談社)に込めたかこさとしの願いを、刊行までの背景、遺族の思いとともに詳しく紹介。同内容が以下「東京すくすく」でご覧いただけます。

東京すくすく「秋」

2021年8月15日の終戦の日、福井新聞「越山若水」では、かこさとしの戦争体験とその後の生き方を紹介。かこ自身が高校2年生の時の戦争体験を絵本にした『秋』(2021年講談社)についても言及。

2021年8月16日朝日新聞夕刊 取材考記 かこさんの憤り「柿のみ実のような死に方」

2021年7月24日、朝日新聞[はぐくむ]欄に掲載された『秋』についての記事を書いた記者による【取材考記】。以下でお読みください。

朝日新聞 編集考記

2021年8月23日毎日小学生新聞・北海道小学生新聞 「かこさん残した戦争 絵本に」、8月24日福島民友新聞でも紹介記事

2021年7月に刊行された『秋』(講談社)を小学生新聞でも報じています。漢字にはふりがながあります。また、同日の「ニュースのことば」でも「かこさとし」を取り上げています。以下でどうぞ。

毎日小学生新聞

毎小新聞 ニュースのことば

2021年8月26日毎日新聞 加古里子さんが描く戦争 18歳「私」の経験、同紙9月14日(神奈川)15日(新潟)「目前にした死の衝撃」

2021年8月27日 山陰中央新報デジタル「晴れた秋の空に見た戦争 加古さん未発表の絵本刊行」

2021年9月1日発売「清流」10月号で紹介

「すべての女性に贈るこころマガジン月刊SEIRYU」の《クローズアップ!》コーナーで「父の平和への思いを届けたい」という見出しで『秋』の内容とその原画を発見したときの様子、かこさとしの思いを伝えています。

2021年9月10日中日新聞【戦争体験伝える紙芝居「命消える衝撃」遺志受け絵本化】

中日ウェブ

月刊「ラジオ深夜便」2021年10月号 アンカーエッセイ『秋』の贈り物 

2016年、かこがラジオ深夜便に登場させていただいた際のアンカー、村上里和さんによるエッセイ。美しい秋空を見上げて二つの大切なことに気づいたとし「迷いながら今を生きる私たちを、根底のところで励ましてくれる絵本」と結んでいます。

2021年9月19日信濃毎日新聞でも紹介

2021年10月号「ダ・ヴィンチ」注目の新刊情報で紹介

地球上最大の動物であるクジラは、それだけでも魅力的です。1950年、かこが24歳の時に作った45場面にも及ぶ長い紙芝居に『青い鯨』という作品があります。(2021年刊行の『かこさとしと紙芝居』の表紙もこの『青い鯨』の一場面です。)当時はまだ、子どもたちのために何をしたら良いのか分からず、人形劇や紙芝居を学ぼうとしていた時期です。

『青い鯨』は紙芝居の形式ではありますが、実験的な構成でさまざまな角度から見た鯨の姿を描きながら平和を問う大人向けの内容で、描かれる鯨は場面によって色が異なり多様なデザインが目を引きます。

この作品の最後に登場する黄色い鯨が「青い鯨」を孤独から救う大きな役割を持つのですが、この黄色い鯨という発想は『青い鯨』から35年を経た1985年、全国心身障害児福祉財団のために描いた紙芝居『きいろいくじらちゃん』に引き継がれています。

それを絵本化したのが本作『かわいいきいろのクジラちゃん』です。 テーブル型の氷山やなだらかで美しい曲線の鯨の背中、そして黄色。これらは『青い鯨』で表現していたものでもあります。

親子の愛情と、きいろい色ゆえにいじめられる子どもクジラの悲しみと、みんなと一緒に遊びたいという切実な願いが大自然の力で叶えられる最後の場面は感動的でまばゆいばかりです。かこさとしの長年の願いがこめられた『かわいいきいろのクジラちゃん』は心に残る希望の一冊となるに違いありません。

かわいい きいろのくじらちゃん

かこさとしのふるさと福井県越前市にあり、かこの絵本の世界が満喫できる武生中央公園に新しい遊具や施設が誕生しました。以下でご覧ください。

武生中央公園 新設遊具

かこワールドに新しいなかま

中央公園リニューアル

まさかりどんの館

丹南ケーブルテレビによる詳しい動画は以下でどうぞ。

ケーブルテレビ

2021年7月に、増補改定された『辞書びきえほん 歴史上の人物』(ひかりのくに)には、カエサルの次のページにかこさとしが掲載され、その写真には「いつもやさしいまなざしで子どもたちをみていた」と紹介されています。

かこさとしが子どもたちに向けた優しい眼差しにはどのような気持ち、願いが込められていたのでしょうか。

2021年10月13日讀賣新聞「ニュースde 道徳」コーナーでは、かこさとしの生い立ちや戦争体験、子どもたちとの関わりをわかりやすく伝えて、子どもたちが「みんなで考える」材料を提供、感動、畏敬の念といった指導ポイントを丁寧に解説し子どもたちの考えをいざなう手引きしています。

上は、記事で触れられている紙芝居に関する『かこさとしと紙芝居 ー創作の原点ー』(2021年童心社)と「かこさとし 大自然のふしぎえほん」シリーズ(小峰書店・全10冊)の一部。

秋のテーマは水。科学絵本、自然のしくみ地球のちからえほんシリーズ2『かわはながれる かわははこぶ』(2005年農文協)の初公開の絵が多く並びます。同シリーズ3『うみはおおきいうみはすごい』の爽やかな画面も是非ご覧いただきたいものです。

『クラゲのふしぎびっくりばなし』(2000年小峰書店)の美しい海中の様子もあれば、昔話『あわびとりのおさとちゃん』(2014年復刊ドットコム)の海は恵をもたらすと同時に恐ろしい悲劇の舞台でもあります。

『みずとはなんじゃ?』の下書きや、「みずあそび」と題する幼稚園向け雑誌なども展示、福井県の美味しい水をだるまちゃんが紹介してくれるコーナーもあって、さまざまな角度から水に迫る展示をお楽しみいただけます。2021年11月23日(火)までです。

明日9月9日は重陽の節句。
『こどもの行事 しぜんと生活』(2012年小峰書店)には、中国で不老長寿を願い「菊の節句」といわれることや、それが平安時代に日本に伝わり無病息災、不老長寿を願うようになった経緯がわかりやすく解説されています。そして江戸時代になると、菊の花を育てるならわしが広まったとあります。

かこさとしが生まれ育った福井県越前市武生(たけふ)は菊人形作りが盛んで菊人形展も今年で70年を迎えます。コロナ禍にあって、先人の思いと一層重なる今年の重陽の節句です。

2021年9月8日の大阪日日新聞[潮騒]では、「たけふ菊人形」と絵本館のことが紹介されています。以下でどうぞ。

大阪日日新聞 たけふ菊人形と絵本館