『あそびずかん あきのまき』(2014年小峰書店)
四季それぞれ、小さい子が遊ぶヒントがつまった遊び図鑑。この4巻に込めた著者の思いを「まえがき」のような以下の言葉から知ることができます。
子どものあそびがもたらす実り かこさとし
(引用はじめ)
子どものあそびは、楽しみながら知恵や力を伸ばし、体や心を育てていく実りをもたらしてくれます。
しかし、いやいやながらおしつけでは、よい実りにはなりません。
小さい子が遊びのおもしろさを知ると、いろいろ考え、探し、工夫して自分に合ったあそびにしてゆきます。
この「あそびずかん」は書いてあることがわかって、すすんであそびができるよう、絵と言葉でやさしくつづった、子どものあそびの本です。
(引用おわり・漢字には全てふりがながあります)
この巻に登場するのは、草花遊び、虫の音の聞き分けを紹介する「むしのおんがくかい」、渡り鳥とそれにまつわるわらべうた、屋内・屋外での遊び、雲や星月についてなどです。
自然の中で、あるいは自分の身体や身近なものを使っての遊びを紹介する「あきのまき」のお子さん向けのまえがきは以下です。
あきのまき まえがき
この ほんには、ちいさい こが たのしめるよう やさしくて おもしろい あきの あそびを あつめました。
あきは きのはが きいろや あかに かわったり、おいしい くだものが みのる とても よいときです。
そうした なかで、ともだちや なかまと あそぶことで、ちえや ちからが のびてゆきます。
さあ、あきの あそびを たくさん たのしんでくださいね。
それではあとがきをどうぞ。
あきのまき あとがき
(引用はじめ)
秋は実りの季節。子どもたちの活動もいちだんと深まるときです。
植物や昆虫、光や風など自然の影響だけでなく、ともに遊ぶ子の言葉や声、表情や動きがたがいに働きかけてゆきます。発育途上にある子にとって、周囲の自然や人々との交流や接触が、ひとりひとりの子の総合的な糧となって、成長を支え、促し、実りをもたらしていくのです。
どうぞ、こうした実りある秋の遊びとなるよう、楽しんでいただければ幸いです。
(引用おわり)