2月、短月、初花月 (その1)
投稿日時 2022/01/25
2月は如月・衣更着(きさらぎ)という他に、令月・麗月という言い方や表題のような呼び方もあると『こどもの行事 しぜんと生活2月のまき』(2012年小峰書店)の冒頭に紹介されています。いずれも寒さ厳しい2月の特徴をとらえた表現で命名した人々の思いに納得させられます。
節分、そして立春で一年が始まりとする二十四節気と月の満ち欠けをもとに数える旧暦(太陰太陽暦)と私たちが現在使っている新暦(太陽暦)の関係をこの本ではわかりやすい図で示し紹介されています。
閏年が必要な理由として、地球が楕円形で太陽をめぐる地球の軌道が螺旋状であることなど驚くような科学的事実の説明もあります。そして2月が短いのは長い歴史があることを、古代ローマのロムルス、ヌマ、ユリウス・カエサル、ユリウス、そしてグレゴリウス13世の暦が一覧表に整理されていて、非常に興味深いものです。
初花月の花とは梅見月ともいうように、一番に咲く木の花、梅の花のことで、巻末の歴史年表を見ると中国から伝わった暦によって日本の行事やしきたりが行われるようになっていったことがわかります。
余談ですが、このシリーズに登場するネコは2月生まれなので中国語の2の発音にちなんでアルと名付けられています。