2019年10月12日、山形県で『くりひこ うりひめ』の幻灯が上映されました。題名からわかるように栗から生まれた「くりひこ」と瓜から生まれた「うりひめ」が動物たちと力を合わせ干ばつに苦しむ村に水を引く物語です。1955年かこが川崎でセツルメントにやってくる子どもたちのために創作したもので、男の子も女の子もいたのでヒーロー、ヒロインを設定したと聞いています。
2019年9月6日に紹産経ニュースで紹介された『かわ』の続編ともいうべき『海』(1969年福音館書店)のご紹介です。
見出しにあるように、海にはまだまだ未知なことがあり、今も世界中の海で、海中海底の調査が進められているそうです。
以下でご覧下さい。
下は、裏表紙。シーラカンスの右下にかこのサインがあります。
取材で訪れたカイロで新聞記者が出会った人は。。。かこさとしの『ピラミッド』(1990年偕成社)にまつわる記事です。是非、以下でお読みください。
科学絵本『かわ』が「こどものとも」の1冊として福音館書店より出版されたのは1962年のことでした。2016年、この科学絵本が絵巻じたてになって刊行されました。
川の流れとともに電気の流れ、流域の人々の暮らしが細かく描きこまれ年齢問わず引き込まれます。
産経新聞【親子でわくわく かがく絵本】で紹介されました。以下でお読みいただけます。
かごしまメルヘン館での「かこさとしの世界展」が終わり、2019年夏の展示会は各地で盛況のうちに終了しました。
秋の巡回展・京都大丸ミュージアムは10月30日から11月18日、錦秋の頃です。お待ちいただく間に是非ご覧いただきたいのが巡回展公式図録『かこさとしの世界』(2019年平凡社)。全国の書店で販売しています。
2019年9月24日号『婦人公論』の書評では「子どもが主役」と考えつづた稀有な知性と紹介、「独立した単行本としても読みごたえのあるものに仕上がっている」と評されています。芸術の秋、読書の秋のお供にしていただければ嬉しいです。
以下でどうぞ。
秋の夜長、「グイグイ読めて眠れない!」本を紹介するコーナーで『よわいかみ つよいかたち』(1968年童心社)を取り上げています。小学校低学年でも読めるやさしいながらも深い科学絵本で読んでいると、自分でも実験してみたくなります。
あとがきをお読みください。
(引用はじめ)
この本をつくろうと思い立ったわたしの当時のメモによると、次の四点を柱と考えました。
① 容易に細工ができる紙と、それが作る形という、身近なものを対象、題材とすること。
②まったく同じ物質材料が、そのおかれた状態、周囲との関係によって、異なった性質、機能に転化すること。
③表面ではなく、うちにかくされているみえない作用、すなわち、力学など抽象的な姿の片鱗を示すこと。
④手や目をつかい、たしかめるという実験と、その利用実用面を結びつけること。
幸い多くの反響を得ましたが、中には中・高校の理科教材上のご意見や感想、専門的な構造力学の質問などがあり、その都度お答えしてきたものの、それらはいずれも、上記四点以外の事項に関するもので、したがって幼児がたのしみに読んでくださるこの本には、いささか過ぎた荷重と思います。そうした要望には教科書や授業実践など、別途の方法を活用展開する必要があろうと思います。貯金ばこも限界性を示す伏線であることをお忘れなくご利用ください。
かこ・さとし
(引用おわり)
福井県越前市かこさとしふるさと絵本館では展示替えをして、この秋は『まさかりどんが さあたいへん』(小峰書店)の全場面をごらいただけます。なんと!本物の〝まさかり〟や〝よき〟も展示しています。
『まさかりどんが さあたいへん』のお話では、一体いくつの道具が登場するのでしょうか。職人さんの仕事場にはこういった道具がずらりと並んでいるものですが、なかなか直接目にすることはできません。この絵本でたくさんの種類の道具がそれぞれの役目をしていることを小さい方々にも楽しみながら知っていただければと思います。
(上・下の写真にある本の題名は、かこさとしの手書き文字です)
越前市は、伝統産業として打ち刃物の長い歴史があり、絵本館最寄りのJR武生駅には、打ち刃物で作られた巨大な龍が飾られていて初めてご覧になる方はきっと驚かれることでしょう。
現在では昔ながらの手法を活かしフランス料理をいただく時に使うナイフやステンレス製の包丁などもつくられ、世界中にその良さが知られています。また越前箪笥も有名で、こういった伝統工芸の技術を活用して絵本館にある椅子や外にある案内板などが作られています。
『まさかりどんが さあたいへん』のお話を楽しみながら、物を作ること、そのために必要な道具を作ること、先人から受け継いできた技術や伝統にも触れていただける秋のお出かけはいかがでしょうか。