お知らせ

福井県ふるさと文学館にて開催中(9月18日まで)の「医と文学」展に関連し、かこさとしの医学分野の絵本についてその足跡と意義を論説欄にて紹介する。
以下でご覧ください。下の写真は『びょうきじまん やまいくらべ』(1988年農文協)表紙。

http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/234597

だるまちゃん誕生50周年の今年、かこさとしの特集が続いています。キャラクターたっぷりのMOE(白泉社)、豪華フルカラーの写真が見事な別冊太陽(平凡社)、科学絵本を専門家のエッセイで読み解く文芸別冊(河出書房)に続き、「現代思想」が総特集を組みました。


國分功一郎氏によるインタビュー、様々の分野の専門家がユニークな視点でかこさとしの思想に迫るほか、初公開の絵も。

詳しくは以下をご覧下さい。

http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3068

大好評の「医と文学 杉田玄白から かこさとし・山崎光夫まで」の会期も残りわずかとなってきました。上の写真は会場のふるさと文学館・常設展示のコーナーで、ここでもかこさとしの作品をご紹介しています。

9月9日(土)午後2時より加古総合研究所の鈴木万里が「かこさとし 創作の原点」と題してお話をいたします。主に、かこさとしがデビューする前のセツルメント活動で創作していた手描きの紙芝居をご紹介、後に出版されたものもあり、はじめてご覧いただくことになるものもあります。

飲み物を飲みながらの会です。お近くの方、お時間がありましたらご参加ください。予約、詳細は以下へお願いします。

http://www.library-archives.pref.fukui.jp/index.php?key=joabnbdrl-5658#_5658

いよいよ食欲の秋。美味しい食べ物は、体の中で一体どうなるのでしょうか?
小さいお子さんのそんな疑問に応えるべく、理解できるように楽しい絵と平易な言葉でわかりやすく説明する絵本『たべもののたび』(1976年 童心社)の全ページが揃って越前市ふるさと越絵本館で展示されます。

(尚、展示入れ替え作業のため、絵本館は8月29・30・31日は休館となります。)

下は前扉。硬券の切符が描かれています。

あとがきをご紹介しましょう。
(引用はじめ)
私は、ちいさいとき「どうして、おしっこやうんこは、きたないの。」と親に質問して、なんていやな子だろうと思われたことがあります。おいしいきれいな食事をたべたのに、ただ、からだの中を通過しただけで、それが世にも最悪最醜となるのが、どうもふしぎにおもえたのですが、とてもそんな心情など説明できませんでした。

後年、専門医から健康者の小水ほど無菌で清浄なものはないと聞いて、安心したものです。

この本は、そうした幼い頃のいやな子の思い出にこたえるためと、公害列島汚染衛星といわれる現在、どうしたら、子どもをまもり育てられるだろうかを考えて、かいたものです。

摂取した食物の栄養物や水分は、血管を通じて体内に吸収、処理されるのですが、子どもたちの理解のために簡明にしてあります。必要ならご指導される際、補足してください。
(引用おわり)

あとがきにもあるように、この本が書かれた今から41年前 、日本は公害が社会問題となっていました。川、海の汚染、排気ガスや煤煙など空気の汚染の問題が連日マスコミで大きく取り上げれていました。

40年経た今日きれいな川に魚が戻ったという嬉しいニュースがある反面、空気、土壌、海の複合汚染や放射能という新たな問題を抱えている現状に著者の思いは、いかばかりでしょうか。

2017年8月28日発売の秋号の特集は[みんな大好き のりものえほん]。そのなかの[ご当地本]として『出発進行!里山トロッコ列車』(2016年偕成社)が掲載されています。

この本の副題は、「小湊鐵道沿線の旅」ですが、乗り物好きの方にも自然や歴史などに興味にある方にも、年齢問わず楽しんいただける絵本です。

かこさとしの乗り物絵本で、小さいお子さんに人気なのは、『たっくんひろちゃんのちょうちょうとっきゅう』(1997年小峰書店)。かこさとしが二人の幼い孫に手作りした絵本が元になって出版されたものです。

そして7月25日に復刊されたばかりの『しんかんせんでも どんかんせんでも』(2017年復刊ドットコム)は、新幹線とローカル線の問題を取り上げ大人も考えさせる絵本。(詳しくは7月20日の出版情報にあります)

絵本を読んで小旅行をお楽しみ下さい。

武生中央公園整備 かこさん監修

武生中央公園の再整備により誕生する「だるまちゃん広場」の『からすのパンやさん』をイメージした大型遊具や『だるまちゃんとかみなりちゃん』のトランポリン(上の写真)、「パピプペポー広場」に流れるチャイムや乳幼児用遊具、「コウノトリ広場」についてなど大型遊具のカラー写真ととも報じる。
下は『かわ』を模して作られた長さ約50メートルの人工の川。
ここに掲載の2枚の写真は新聞掲載のものとは異なります。

特集・子どもの文化運動 ーその歩みといま、あした

江森隆子氏によるエッセイ[紙芝居運動の一つの柱は、「手づくり紙芝居」である]に、加古のセツルメント時代の手づくり紙芝居について、『絵本への道』(1999年福音館)から引用、紹介している。

上の写真・表紙文字の「加古里子」の左側に見える絵は、セツルメントの子どもたちに見せていたかこさとしの手作り紙芝居「おちていたてぶくろ」(1956年)の一場面。現在はウクライナ民話『てぶくろ』として知られているが、当時加古は自分でロシア語を翻訳した。
下は『絵本への道』の目次。

一日一減と児童文化状況について かこさとし

日本子どもの本研究会から発行されている月刊書評誌「子どもの本棚」そのマイメッセージ[子どもの本のつくり手から]コーナーに、上記タイトルのエッセイが掲載されています。

上の絵は『こどものカレンダー10月のまき』(1975年 偕成社)より

大勢の皆様に楽しんでいただいている『かいぶつトンボのおどろきばなし』(2002年 小峰書店)の展示もあと1週間を残すのみとなりました。大人もびっくりのトンボの生態や細かな図をお見逃しなく。8月29から31日は展示替えにつき休館となり9月1日から11月12日までは「たべもののたび」(1976年童心社)の全ページを展示いたします。

公園がオープンしましたが、絵本館からは歩いてお子さんの足でも数分で武生中央公園です。公園に向けての道案内を兼ねて(といっても一本道ですぐですが)、公園案内でご紹介した紙芝居の舞台のような型の掲示板を絵本館に新たに設置しました。とこちゃんとおともだち(下の写真)とだるまちゃんおともだちの2種類あり、おともだちは『はれのひのおはなし』(1997年小峰書店)と『くもりのひのおはなし』(1998年小峰書店)に登場する子どもと動物です。

絵本よりも大きな画面で文字はありませんので、画面を左右に動かして会話を想像するのも楽しいですね。