お知らせ
2020年12月8日讀賣新聞朝刊【ゴロク】で引用されたのは、『未来のだるまちゃんへ』(2014年文藝春秋社)の中から、まだ化学会社に勤めながら執筆をしていた時代の心構えについてでした。
この本は加古が自分の遺言がわりに、伝えておきたいこと、生まれてから晩年に至るまでを自ら語りまとめていただいたものです。小学校高学年から読んでいただける内容です。文庫本には、ハードカバー版のあとがきと、加古自身による文庫本向けのあとがき、更には中川李枝子さんによる解説もついています。
戦争や様々な社会の荒波を迷いながら生きた90年、加古の言葉にはきっと何か皆様の心に響くものがあることと思います。
北海道大樹町 広報 No.632
北海道大樹町の広報で紹介されたのは『ほんはまっていますのぞんでいます』(2017年復刊ドットコム)。この本は1985年童心社より、かこさとし社会の本シリーズとして刊行されたものの復刊です。
そのあとがきで、かこは、子どもたちが大きくなるにつれだんだん本を読まなくなることにふれ、次のように続けています。
(引用はじめ)
一方、親や大人は、子供だけ本を読めと言うだけで、良書の普及や図書館の状況が文明国の中でとても恥ずかしい状態なのを改める努力が少ないように思います。なぜなのでしょうか
もうそろそろ私たちは、子どもも大人も、考え直す時が来ているように思います。
かこさとし
(引用おわり)
このあとがきは1985年の状況を示しているのですが、2020年も終わろうという現在はどのようになっているのでしょうか。
広報の記事は以下でどうぞ。
ほんはまっています のぞんでいます
1962年「こどものとも」シリーズの一冊として福音館書店から刊行された『かわ』は、その後単行本として半世紀以上も皆様にお読みいただいています。
そして2016年には『絵巻じたて ひろがるえほん かわ』が刊行されました。文字通り全場面が一枚の絵巻のようにつながり、言葉は裏面のモノクロで川だけが彩色されている絵に書かれているといった凝った作りになっています。
ご紹介記事は以下でどうぞ。
かわ
読書の種をまき続ける科学者 藤嶋昭さん
『太陽と光しょくばいものがたり』(2010年偕成社)の共著者、藤嶋昭先生が読書の大切さを語る記事で、先生が講演で必ず説明される『ピラミッド』(1990年偕成社)や『万里の長城』(2011年福音館書店)、『せかいあちこちちきゅうたんけん』(2005年農文協)が先生とともに写真におさまっています。
『せかいあちこちちきゅうたんけん』のアンデスの山々の絵は福井県越前市の屋内施設「てんぐちゃんひろば」(下)のボルダリングに使われていて、お子さんたちに大人気となっています。
「だるまちゃんかれんだー」初登場!
読売新聞で10月に紹介されたのが、今年初めて発売されたこの卓上タイプのカレンダー。左にはだるまちゃんがいますが、よーくみると右にも何か⋯てんぐちゃんが隠れています。だるまちゃんかてんぐちゃんが顔を出すと、もう一人は隠れてしまう、かくれんぼの仕掛けになっています。
ハガキ大で月毎にめくると、各月の行事について『かこさとしこどもの行事しぜんと生活』全12巻(2012年小峰書店)から選り抜いた解説が読めるのが特徴です。行事の詳しい由来や本来の意味がわかり生活の中で先人たちが得た知恵や思いを知ることができます。
おなじみの「からすのパンやさんファミリーカレンダー」も出番を待っています。『からすのパンやさん』の名場面やシリーズの美味しそうなものが並ぶ絵は毎年好評です。こちらも月ごとで、五人分の予定を書き込めるので掲示板のように使うことができます。ペットの予定を入れたり、ご自分一人で時間帯に分けて書き入れる方もいらっしゃいます。
なんと、この2種類のカレンダーをセットでプレゼント、というのが2020年12月3日発売のモエ2021年1月号です。来年が皆さまにとって良い年になりますように!
コロナ禍で、対面での絵本の読み聞かせ・読み語りが難しい状況です。特別に『からすのてんぷらやさん』(2013年偕成社)を内田恭子さんが読んでいる動画をご覧いただけます。
からすのまちの「いずみがもり」にあるてんぷらやさんが火事になり、お店は焼けてしまい、おかみさんは行方不明、むすこのイワくんも目をけがしてしまいます。
災難にあって、「たがいに助けあい、おぎないあって」いる姿を描く物語です。以下でどうぞ。
からすのてんぷらやさん
越前市ふるさと絵本館
北国では雪がふりはじめています。ふるさと絵本館のある越前市もかつてほどではありませんが、雪の多い地域です。そこに生まれ7年間過ごした、かこはたくさんの雪にまつわる思い出がありました。
吹雪の恐ろしさ、雪が降りやみ新雪で遊ぶ楽しさ、そんな思い出が画面からにじみでるような『ゆきのひ』(1966年福音館書店)など雪を描いた作品の展示が11月27日(金)から始まります。
初公開となる『ゆきのひのおはなし』は表紙、本文、見返しにいたる全ての絵をご覧いただけます。見ているだけで楽しく、雪遊びをしたくなること間違いなしの、かわいい絵本です。
年内は『サン・サン・サンタ ひみつきち』(2019年白泉社)のサンタの場面も展示、2021年には一部展示を入れ替えて、『過去六年間を顧みて』(2018年3月)の雪の絵がある場面が登場します。お楽しみください。
尚、11月24〜26日までは展示替えのため臨時休館、年末年始は休館となります。
冬の足音が近づいてきました。
手に入りにくかった『ふゆのほし』(1985年偕成社)の重版が出来上がりました。
この本には絵だけではなく、実際の星空の写真があり、本を読みながら星を見つける練習ができます。星の名前の由来や星によせる古来からの思い・逸話、星や太陽の大きさなど興味深い内容がわかりやすく説明されています。
かこはこのシリーズ刊行にあたり、冬の白河天体観測所に編集者さんと伺い、寒さに震えながら観測し、ご教示いただいたそうです。さぞかし大きなクシャミをしながらだったのではないかと想像します。
見返しには、星座の位置がわかる早見図が載せてありますので、寒さ対策を万全にして星空を見上げていだければ幸いです。
12月12日から盛岡市文化センターで始まる「かこさとしの世界展」では、『なつのほし』とこの『ふゆのほし』の原画を1枚づつですが展示いたします。どうぞお楽しみに。尚、会期は2021年1月31日までです。
福井県越前市の武生中央公園がライトアップされています。これまで以上にたくさんの灯りと手作りオーナメントが輝いています。お近くの方は是非お出かけください。
ライトアップ
盛岡市民文化ホール
2020年9月27日の岩手日報でもご案内が報じられましたが、2020年12月12日より2021年1月31日まで、盛岡市民文化ホールにて「かこさとしの世界」展が開催されます。
本年2月末に東京都八王子市夢美術館での展示会がコロナ禍により開催中にやむなく中止となり、その後の巡回が中止となっておりましたが、盛岡にて全国巡回展が再開となります。
これまでと同様、開催地にちなんだ特別展示の絵があります。地域の歴史、文化に関係するもの、かこが中学生時代に愛読していた宮沢賢治の故郷でもあり、初出のものやこれから出版されるものもご紹介いたします。ご期待ください。
以下にご案内があります
岩手日報
モエ
めんこいテレビ