お知らせ
2025年夏、藤沢市制85年記念事業として藤沢市アートスペース(7月8日〜8月24日)と藤沢市民ギャラリー(8月6日〜23日)の2会場で「かこさとし作品展〜これまでの100年、そして未来へ」を主催した藤沢市の鈴木恒雄市長にインタビューした記事が【湘南人】に掲載されました。
写真は市民ギャラリーでの展示初日である 2025年8月6日、かこさとしの生まれ故郷、越前市山田賢一市長(右)をお迎えし展示をご覧になったり、新聞記者さんのインタビューに応じる様子です。
*鈴木藤沢市長が胸につけているのは、越前市絵本館からの手作りプレゼント。越前和紙でできているだるまちゃんです。
2025年9月湘南人 鈴木藤沢市長 かこさとし作品展にて
かこさとしのデビュー作『だむのおじさんたち』(1959年福音館書店/2007年復刊ドットコム)の全9場面と表紙・裏表紙が一望できるように展示されます。
春夏秋冬の自然を織り込んだ場面の展開とそのメリハリが一目でよくおわかりになることと思います。
表紙には、おじさんと子供たちが遠くを見つめ指差しています。最後の場面で描かれるのは、ダムで発電された電気を送る鉄塔と送電線。実はこの場面は最初は違う絵でしたが、表紙との呼応を考えて描き直しました。
描き直す前の絵、つまり絵本としては使われなかった絵も今回は特別に展示しています。それは、1枚の絵としてみれば春爛漫の素敵な光景ですが、ダム建設に関わるこの物語の主人公はやはりおじさんと、おじさんを支える家族、といいうことで現在の絵になりました。
こどものとも(復刻版)の表紙、「だむのおじさんたち」は小さく書かれている。秋の景色。
表紙のおじさんと女の子が、穏やかな春にダムの完成を祝う最終場面。
すると、その前の雪景色の場面との色の対比、調子と言った方が良いでしょうか、がよくありません。ということで最終場面の描き替えに伴い、その前の場面も構図は同じで色合いを変えて描き直しました。
1冊の本、物語の流れを考えた末の描き直しが成功している実例をぜひゆっくりご覧いただけたらと思います。
各場面に入れられたサインの「さ」やそれに変わるものにもご注目ください。
背景をしっかり描き、それぞれが1枚の絵のような完成度で描かれたデビュー作のなかで第3場面のみは、背景はナシにしてダム建設に使われる工事車両と工事を手伝うかのような動物が描かれ子どもたちの関心を惹きつけています。
この場面同様に、背景をほとんど描かない場面で構成されているのが、代表作『だるまちゃんとてんぐちゃん』です。今回は7場面をその下絵と共に展示します。下絵には加古の手書き文字で文章が書かれ、絵の配置など、試行錯誤の様子がうかがえます。
そしてもう一つのお楽しみは運動会シーズンにちなみ、『どろぼうがっこうだいうんどうかい』も3枚ですがご覧いただけます。 ご期待ください。
平和を考えるのにお役にたてるのではとおもわれる『秋』(2021年)、『くらげのパポちゃん』(2025年、いずれも講談社)に関連して「戦後80年・未来に残したい平和を伝える本」をおすすめする機会をいただきました。
また、かこさとしと中島加名のメッセージは以下でお読みいただけます。
尚、このメッセージはクレヨンハウス東京店で9月末まで展示していますので、お近くにお出かけの際はぜひどうぞ。
2025年クレヨンハウス
本と学びの「今」をめぐる
2025年2月に出版された『くらげのパポちゃん』(講談社 かこさとし・文)の絵を担当した中島加名のインタビュー記事が掲載されました。
本作で絵を描いていた時のこと、『くもとり山のイノシシびょういん』(2019年福音館書店)の挿絵を描いた頃の悩み、一読者としての読書体験など、これまでのインタビュー内容とは一味違う内容をお読みいただけます。
『くもとり山のイノシシびょういん』の裏表紙や「おはなしのちず」などは加名の絵
NHKラジオ8月24日(日)朝6時台前半「マイあさ!」のニュースや気象情報に続く「絵本の時間」で『くらげのパポちゃん』(2025年講談社 かこさとし・文 中島加名・絵)が紹介されました。
放送は以下で8月31日(日)午前6:25配信終了までお聴きいただけます。
(残り8分16秒くらいから始まります)
2025年8月24NHKラジオ マイあさ絵本時間 くらげのパポちゃん
夏休みは早起きして日の出を見たり、夕方の夕焼けをじっくりみる機会があるかもしれません。
空はなぜ青いのでしょうか。朝焼けや夕焼けに違いがあるのでしょうか。そもそも朝や夕方に空が赤くなるのはどうしてなのでしょうか。
当たり前と思っていることに、どうして?なぜ?という疑問から科学は始まります。
『かこさとし新・絵でみる化学のせかい』第3巻では、わたしたちの周りに溢れている色や香りに関係したことを化学的に見ます。そこには不思議でびっくりすることがたくさんあるのです。
簡単な実験で確かめてみましょう。
かこさとし 新・絵でみる化学のせかい 実験その3
『かこさとし新・絵でみる化学のせかい』(講談社)5冊シリーズの第2巻『なかよし いじわる 元素の学校と周期表』では、金属でない元素が常温で液体なのか気体なのかも示されています。
気体のものは、普段の生活では手に持ったり、触ったりして意識することは少ないかもしれませんが、工夫すると目に見える形でその性質を知ることができるようです。そんな実験をしてみませんか。
新・絵でみる化学のせかい 実験その2
『かこさとし新・絵でみる化学のせかい』(講談社)5冊シリーズは読むだけでなく、実験するヒントが盛り込まれています。 本をじっくり読んだら、実験にとりかかりましょう。
今回は目で見て味わうこともできる、ちょっと美味しい?!実験を化学の先生が教えてくださいます。
この実験がうまくいったら、自分で考えて次の実験に挑戦してはいかがでしょうか。
かこさとし 新・絵でみる化学のせかい実験その1
かこさとし生誕100周年を機に、かこさとしの生まれ故郷、福井県越前市と晩年48年間暮らした藤沢市が協力して記念の年を迎えることとなり、越前市絵本館開館記念日である4月に鈴木藤沢市長が越前市を訪れました。
そして、かこさとし作品展が藤沢市アートスペースに加え市民ギャラリーでも開幕になった8月6日、山田越前市長(上の写真:越前市提供、右側)が来訪してくださり、両市長が揃って2会場で作品展をご覧になられました。
藤沢市アートスペースでの写真は以下、「ふじさわびと」でどうぞ。
2025年8月6日Webふじさわびと
藤沢市民ギャラリーでの様子は以下、山田越前市長のFacebookでどうぞ。
2025年8月6日越前市長Facebook