越前市ふるさと絵本館9・10月の休館日
越前市かこさとしふるさと絵本館は毎週火曜日が休館です。ただし、祝日にあたる場合は開館し、翌平日を休館とします。


越前市かこさとしふるさと絵本館は毎週火曜日が休館です。ただし、祝日にあたる場合は開館し、翌平日を休館とします。
2025年7月8日から8月24までの藤沢市アートスペース、8月6日から23日まで藤沢市民ギャラリーの2ヶ所で開催、入場無料でお楽しみいただいた藤沢市制施行85周年記念事業の「かこさとし作品展」は大勢の皆様にご来場いただき盛況のうちに閉幕となりました。
藤沢市の全面的なご協力、そしてスタッフはじめ関係者皆様のご熱意のおかげで作品展示のみではなく、読み聞かせや工作など楽しいイベントも数多くしていただき、遠方からもお越しくださる方がありました。
特にスタンプラリーを同時開催していただいた越前市からは市長様はじめ多くの方がおみえになり、また藤沢からも加古のふるさと越前市を訪ねてくださる方々がいて、感無量のものがありました。
山田越前市長(右)をお迎えした鈴木藤沢市長(左)
お馴染みの作品に加え、かこさとしが皆様に伝えたかった日本の歴史をお子さんたちのために描いた『あなたのまちです みんなのまちです』や、加古がその出版を見ることができなかった『かこさとし童話集』の挿絵や『秋』そして最新作『くらげのパポちゃん』(絵は中島加名)など、初公開のものもご覧いただき、加古が生きてきた100年を振り返りつつ、これからの社会、日本、世界について思い、考えていただくきっかけになったのでしたらこれに勝る喜びはありません。
展示会が終わり一抹の寂しさはありますが、図書館には多くの著作がありますし、藤沢市内4図書館と市役所本庁舎にはほぼ季節ごとに加古の絵本の1場面を飾っていただいておりますので、お近くの方はご覧いただけたらと存じます。
本展示会のスタンプラリーで越前市かこさとしふるさと絵本館や武生(たけふ)中央公園に行ってくださる方々があり、嬉しいことでした。絵本館ではいつでも30点ほどの絵を展示、無料でご覧いただけますので、ご旅行の計画に入れていただけましたら幸いです。
かこさとし関連のニュースはこの公式サイトとxで発信してまいりますので引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
展示会にご来場いただき、誠に有難うございました。
〈私はちいさいときから、秋がだいすきでした。
ところが、そのすてきな秋を、
とてもきらいになったときがありました。
とてもいやな秋だったことがあります。〉
こんな引用からはじまる福井新聞文化欄【作家と戦争ふくい戦後80年下】ではこの作品で描かれた戦中、戦後にかこさとしが目にし、感じ、考えたことをかこさとし自身の言葉を紡いで伝えます。
「手のひらを返すように平和を語るようになった大人たちに絶望し」自らの判断を後悔、「子どもたちには自分の頭で考え、自分の力で判断して行動してほしい」との思いで創作を続けた、と紹介します。
戦争の話を作りたいと最後まで繰り返していたかこさとしが遺した『くらげのパポちゃん』(2025年講談社)にも触れ、秋の最後にある「戦争のない秋の美しさが続きました」という文章をうけ、この記事はつぎのように結んでいます。
「再び訪れた美しい秋が未来永劫続くよう、我々に強い覚悟を求めている。」
写真は藤沢市アートスペースで8月24日まで展示の『秋』原画。
福井新聞、戦後80年のコーナーで、子どもたちにどうやって戦争の悲惨さや平和や命の尊さを伝えたら良いか、を考えるコーナーで、子どもの心理に詳しい識者のアドバイスなどと共に福井県立図書館の司書の方が薦める絵本が紹介されました。
その中で取り上げられたのが『秋』(2021年講談社 )。
この絵本は終戦の前年1944年の秋、美しい青空に起こった悲劇を描いています。18歳のかこさとしが目撃した実話です。
描写の中に流血やご遺体などはありませんが、小学生でしたらこの出来ごとが意味することを理解できることでしょう。
8月24日まで藤沢市アートスペース(最寄り駅は辻堂)で4枚の絵を展示しています。お近くの方はぜひご覧ください。
『くらげのパポちゃん』が簡単に作れます!
考案したのは越前市ふるさと絵本館の山本さん。
2025年4月26日の絵本館の開館記念の日(お誕生日と呼んでいます)、新しい展示「祝・刊行 最新刊『くらげのパポちゃん』」にちなんで、みんなで作りました。
作り方を教わってから、それぞれ自分のパポちゃんの目をつけたり、かざりをつけたり。世界でたった一つの自分の「パポちゃん」が出来上がりました。
微調整に余念がありません
キラキラをたくさんつけてハナガサクラゲのようですね
ミズクラゲの特徴、かさにある4つの模様を再現!
その楽しさを藤沢でも、ということで藤沢市民ギャラリー(藤沢駅南口)「かこさとし作品展」の写真撮影コーナーのある部屋では工作を楽しめます。
目印はこの「だるまちゃん」。
「パポちゃん」工作キットも用意してありますのでお声をおかけください。
「だるまちゃん」がなんでこんなに驚いるかというと、越前和紙に皆さんが書いてくださった「すきなえほんのタイトル」がすでにもうこんなにたくさん!! ありがとうございます。
この部屋には、ほかにも遊べるものが用意されていますし、絵本もお読みいただけます。「だるまちゃん」たちと一緒に楽しいひと時をどうぞ!
皆さんのお好きな絵本⋯からすのパンやさん、だるまちゃんとかみなりちゃん、どろぼうがっこう、とこちゃんはどこ⋯パポちゃんもいます!!
『くらげのパポちゃん』(2025年講談社)はかこさとしの文に孫の中島加名が絵を描きました。
戦争で父親を亡くした少年が立派に成長したことを伝えようと、「くらげのパポちゃん」が大冒険をして、海に眠る少年のお父さんを探す物語です。
戦争を知らない世代に戦争のことを少しでも知るきっかけになればという願いを込めて出版されました。藤沢市アートスペース(辻堂駅北口)「かこさとし作品展」では初公開『くらげのパポちゃん』の絵3点を展示しています。こちらの会期は24日までです。
⭐︎市民ギャラリーでの展示会は19日(火)のみ休館、23日(土)までです。
『あおいめ くろいめ ちゃいろのめ』(1972年偕成社)は加古がまだ絵本作家としてデビューする前、川崎でセツルメント(ボランティア)活動をしていた時に作った作品です。
登場するのは、あおいめのめりーちゃん、くろいめのたろーちゃん、ちゃいろのめのばぶちゃん。みんな何をして遊ぼうかと考えて、それぞれ好きなものを提案しますが⋯
ご覧のように色紙を切り抜いて作った作品です。その経緯については是非以下をお読みいただけたらと思います。
その続編が40年余後に出版された『あおいめのめりーちゃんのおかいもの』(2014年偕成社)です。
めりーちゃんはお母さんとかいものに出かけます。今日は特別に買いたいものがあるのです。洋服屋さん,文房具屋さん八百屋さん、肉屋さん、色々なお店でかいものをして、家に帰って準備です。何の? それは読んでのお楽しみです。
ただいま藤沢市アートスペースでは下の絵の他、もう一枚を展示しています。
野菜の並んでいる台の部分はかこさとしのふるさと越前市の特産、越前和紙を使っています。会場でぜひじっくりご覧ください。
2025年8月9日、テラスモール湘南で開催された「おでかけえのすい」トークイベントでは新江ノ島水族館くらげの専門である足立さんに『くらげのパポちゃん』の絵を描いた中島加名がミズクラゲや海の生き物についてお尋ねし、ご説明いただきました。
会場にいらした方々からのご質問もあり、ミズクラゲの実物や画像でヤドカリなどを見ながらの説明に、なるほどとうなずく方もありました。
水槽にはミズクラゲのほか、ハナミノカサゴやクマノミなどもいて大人も子どもものぞきこんでは写真におさめていらっしゃいました。
この催しは8月20日までです。
会場には『くらげのパポちゃん』(講談社)や『クラゲのふしぎびっくりばなし』(小峰書店)のほか、海の生き物にまつわる絵本もあり、海の中の世界を楽しめる空間になっています。
「パポちゃん」はミズクラゲという種類のくらげです
ご存知クマノミ
会場にはハナミノカサゴに扮装できる衣装もありますす
またこの会場があるテラスモール湘南の道路を挟んで斜め向かいにある藤沢市アートスペース(ココテラス湘南6階)では「かこさとし作品展」を24日まで開催中です。
上記2冊の本の絵もご覧いただけます。初公開の『くらげのパポちゃん』をどうぞお見逃しなく!
越前市ふるさと絵本館は毎週火曜日が休館ですが、祝日の場合は開館、その翌平日がその代わりに休館となります。また館内整備のための休館日があります。
夏といえば子どもたちは水遊び。
安全で楽しめる場所を探すのは、なかなか難しいのですが、かこさとしのふるさと越前市の武生中央公園には夏になると大賑わいの場所があります。
いずれも福井新聞で紹介された、かこさとし監修、絵本の世界が反映された広々とした公園の中にあります。
1つは科学絵本『かわ』をもした、きれいな水が流れる人造の浅い川。笹舟をつくって遊べるようにササも植えてあります。(上)
もう1つは太陽系を表した平面噴水(下)、地球や火星の軌道を辿ってあそんでいると、噴水が細く高く吹き上がり、子どもたちの歓声が響きます。
山々を遠くに見ながら遊べる開放的な空間は、大人にとっても心休まります。なぜかゆったりとした時間が流れる越前市。一度ぜひお出かけになってはいかがでしょうか。
戦後80年のこの夏、小学生にこそ読んでいただきたい『くらげのパポちゃん』(2025年講談社)が朝日小学生新聞に紹介されました。
「戦争にいかなければよかったのに⋯」この本を読んだ小学生がつぶやきました。
ところが戦争をしていたその頃の日本では、戦争にいかない自由はありませんでした。言われたようにしなければならない、それを強いられていた時代でした。
「くらげのパポちゃん」は、戦争にいって亡くなった人を見つけようと大海原をどこまでもどこまでも探しにいきます。
パポちゃんの旅は時にユーモラス、時にハラハラ、ドキドキする冒険のようで、たくさんの海の生き物に出会います。そしてついに⋯
小学生のみなさんの感想をぜひ聞かせていただきたいと思います。
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『くらげのパポちゃん』は現在、藤沢市アートスペースで開催中の「かこさとし作品展」で3枚の絵を初公開しています。入場無料、8月24日までです。
8月9日(土)には絵を描いた中島加名のトークイベントがあり、本物のミズクラゲや海の生き物が「おでかけえのすい」(テラスモール湘南)でご覧いただけます。