『あさよる、なつふゆ ちきゅうはまわる』(2005年農文協)
ニュースによると2022年6月29日の午前8時は1.59ミリ秒はやくやってきたそうです。それは人類が1960年代に原子時計で地球の自転速度を測定し始めて以来、もっとも短い1日だったことを意味するとのこと。
地球の自転、公転、銀河、宇宙のことを小さなお子さんにもわかるように、やさしく、全てひらがなで説明している科学絵本のあとがきをご紹介します。
あとがき
(引用はじめ)
朝、太陽が東から出て、夕方西に沈む。星は東から西へと夜空を回る。地球から見るとこうした様子から、大昔の人たちは、宇宙の姿を思い、地球のまわりを、天にある星が回っていると考えました。「天動説」はその当時のすすんだ考え方でした。
しかし、その後科学が発達し、動いているのは地球であることがわかってきた今でも、小学生の4割が「天動説」と思っているとのことです。
自分の立場だけでなく、他の場から自分の姿を見つめることは「自立」のために、とても大切なことで、大人の方はご自身はもちろん、ぜひ小さい読者にも、このことを教え、導いていただきたく、この巻をつくりました。
(引用おわり)
漢字には全てひらがながふってあります。
ただいま渋谷Bunkamuraで公開中の生命図譜作成の意図に通じる思いがこのあとがきからも伝わってきます。人間という生き物を地球そして宇宙というスケールで見ることの大切さを、空を見上げて、あるいはこの本をよみながら思っていただけたらと思います。
尚、本書は9月28日に農文協より新装版が刊行される予定です。